1億ドル以上の契約を手にした7人の「1年目」。3億ドルのFAはどちらも期待外れ!?
昨オフ、総額1億ドル以上の契約を手にした選手は7人いた。FAだった選手が3人で、4人は契約を延長した。
マイク・トラウト(ロサンゼルス・エンジェルス)の12年4億2650万ドルとブライス・ハーパー(フィラデルフィア・フィリーズ)の13年3億3000万ドルは、契約総額の史上1位と2位だ。ハーパーの総額は、ジャンカルロ・スタントン(現ニューヨーク・ヤンキース)の13年3億2500万ドルを上回ったが、1ヵ月足らずでトラウトに追い越された。マニー・マチャド(サンディエゴ・パドレス)の10年3億ドルとノーラン・アレナード(コロラド・ロッキーズ)の8年2億6000万ドルは、史上4位と6位に位置する。
契約1年目の今シーズンとその直前である昨シーズンの成績と比べると、7人のなかで、マチャドのダウンが目につく。OPSは100ポイント以上のマイナスだ。30本塁打以上を5年連続としたものの、アウェーのOPS.882に対し、ホームのペトコ・パークではOPS.703。投手有利な球場とはいえ、これほどの落差が来シーズン以降も続くようだと、契約に見合わないという声も出かねない。ジェイコブ・デグローム(ニューヨーク・メッツ)の防御率も0.73悪化しているが、その順位は、昨シーズンがリーグ1位、今シーズンは2位だ。
マチャドと違い、ハーパーのOPSは昨シーズンと同水準ながら、こちらも期待どおりの契約1年目ではなかった。ハーパーのせいとは言えないが、彼が加わったフィリーズは勝ち越すことすらできなかった一方で、彼が去ったワシントン・ナショナルズはワールドチャンピオンとなった。ハーパーと入れ違いにナショナルズへ入団したパトリック・コービンは、マックス・シャーザーとスティーブン・ストラスバーグとともに、先発三本柱を形成した。
なお、トラウトはMVP(ア・リーグ)のファイナリスト3人に入った。デグロームはサイ・ヤング賞(ナ・リーグ)のファイナリストだ。どちらも受賞の可能性は高く、その場合、トラウトは3年ぶり3度目、デグロームは2年連続2度目となる。また、アレナードはデビューから7年続けてゴールドグラブを手にし、トラウトとロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)はシルバースラッガーに選ばれた。こちらは、2年連続7度目と初受賞だ。