サイ・ヤング賞投手2人がワールドシリーズ第7戦に投げ合うのは何度目?
ワールドシリーズで対戦している両チームには、計3人のサイ・ヤング賞投手がいる。ヒューストン・アストロズはジャスティン・バーランダーとザック・グレインキー、ワシントン・ナショナルズはマックス・シャーザーを擁する。
ここまでは6試合とも、サイ・ヤング賞投手とサイ・ヤング賞投手の投げ合いは実現していない。バーランダーは第2戦と第6戦、グレインキーは第3戦に登板。シャーザーは第1戦に投げた。
予定どおりであれば、シリーズを通して、2人のサイ・ヤング賞投手が先発として投げ合うことはなかっただろう。シャーザーは第1戦に続き、第5戦に登板するはずだった。ところが、首を痛めて登板を回避。代わりにジョー・ロスが投げた。
このアクシデントとともに、シリーズが最後までもつれたことで、第7戦はサイ・ヤング賞投手たちの投げ合いとなる。グレインキーとシャーザーだ。完治したかどうかは定かではないものの、シャーザーが投げられることは間違いない。前日の第6戦は、試合中にブルペンで肩を作り始めた。
この時点で1点だったリードが広がらなければ、リリーフとして投げていた可能性もあった。その場合、第7戦は第3戦と同じく、アニバル・サンチェスがグレインキーと投げ合っていたと思われる。ちなみに、サイ・ヤング賞投票におけるサンチェスの最高位は、2013年のア・リーグ4位だ。他に票を得た年は皆無。この年はチームメイトのシャーザーが受賞した。当時、彼らはデトロイト・タイガースにいて、バーランダーとともにローテーションを形成。この年のバーランダーは、サイ・ヤング賞投票で0ポイントに終わった。
なお、ワールドシリーズ第7戦の先発投手がどちらもサイ・ヤング賞投手というのは、史上初めてのことだ。1960年のボブ・ターリーとバーン・ロウ、1967年のボブ・ギブソンとジム・ロンバーグは、4人ともサイ・ヤング賞投手ながら、その時点で受賞していたのはターリーだけだった。また、2001年の第7戦は、受賞回数トップ2のロジャー・クレメンス(7度)とランディ・ジョンソン(5度)が登板しているが、ランディは第2戦と第6戦に先発し、第7戦はリリーフとしてマウンドに上がった。