ワールドシリーズはエースの競演!? 両チームとも防御率ベスト20に3人ずつ
それぞれのリーグで優勝し、ワールドシリーズで対戦する両チームは、どちらもエース級の投手を3人ずつ擁する。ワシントン・ナショナルズは、マックス・シャーザー、スティーブン・ストラスバーグ、パトリック・コービン。対するヒューストン・アストロズは、ジャスティン・バーランダー、ゲリット・コール、ザック・グレインキーだ。
彼らは全員、今シーズンの防御率ベスト20に名を連ねる。7月末に移籍したグレインキーは、アリゾナ・ダイヤモンドバックスで防御率2.90、アストロズで防御率3.02を記録した。
今シーズンに限ったことではない。ここ3シーズン(2017~19年)のトータル防御率は、6人ともベスト15に入っている(400イニング以上)。シャーザー(2.64)は2位、バーランダー(2.81)は4位、グレインキー(3.11)とストラスバーグ(3.15)は8位と9位、コール(3.20)は11位、コービン(3.47)は15位に位置する。両チームとも、1~5位、6~10位、11~15位が1人ずつだ。
ナショナルズでは、3人に次ぐアニバル・サンチェスも見逃せない。2014年から2018年まで、サンチェスは5年続けて規定投球回に届かなかったが、今シーズンは166.0イニングを投げ、27位の防御率3.85を記録した。6年前の2013年に4位(ア・リーグ1位)の防御率2.57という実績もあり、今年のポストシーズンは2先発で計12.2イニングを投げ、1点しか与えてない。
アストロズは、このポストシーズンで「4人目の先発投手」を用意していない。ワールドシリーズ進出を決めたリーグ・チャンピオンシップ・シリーズ第6戦は、最初から最後までリリーフ投手がつなぐ、「ブルペン・デー」とした。
ウェイド・マイリーの防御率は3.98(36位)ながら、8月末までの28先発で防御率3.06に対し、9月の5先発は防御率16.68。ディビジョン・シリーズはリリーフとして1試合に投げ、リーグ・チャンピオンシップ・シリーズではロースターから外された。なお、第6戦に右膝を痛めたライアン・プレスリーは、大事には至らないようだが、ワールドシリーズで投げられない可能性もある。その場合は、マイリーが代わってロースターに入るだろう。
確定はしていないが、ワールドシリーズの第1戦は、シャーザーとコールが投げ合うことになりそうだ。この2人は、2年続けて奪三振率2位と1位。シャーザーは12.24と12.69、コールは12.40と13.82を記録している。ナ・リーグに限れば、シャーザーも2年連続1位だ。
その後は、第2戦がストラスバーグとバーランダー、第3戦がコービンとグレインキー、第4戦はサンチェスとアストロズのリリーフ投手か。第3戦の2人は、2016~18年にダイヤモンドバックスでチームメイトだった。また、2012年の夏から2014年まで、デトロイト・タイガースには、シャーザー、バーランダー、サンチェスの3人が揃っていた。