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今年の日本シリーズは、21世紀最高の監督対決!? 原監督も工藤監督も日本一3度

宇根夏樹ベースボール・ライター
原辰徳は2009年のWBCでも監督を務め、優勝している MAR 5, 2009(写真:アフロスポーツ)

 工藤公康監督(福岡ソフトバンクホークス)は、3年続けて日本シリーズで采配を振る。監督1年目の2015年を含め、ここ5年で4度目。一方、対する原辰徳監督(読売ジャイアンツ)は、6年ぶり6度目だ。

 原の日本シリーズ6度は、それまで並んでいた落合博満の5度を抜き、21世紀の監督単独トップに立つ。原も工藤も日本シリーズで3度ずつ優勝していて、こちらも21世紀の最多。今年優勝した監督が1位、敗れた監督は2位となる。

筆者作成
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 彼らは、試合の勝率も高い。21世紀に2度以上、日本シリーズで指揮を執った9人のなかで、工藤の勝率.750(12勝4敗1分)と原の勝率.600(18勝12敗)は、勝率.667(8勝4敗)の秋山幸二を間に挟み、1位と3位に位置する。勝率.600以上は、この3人だけだ。3シリーズとも優勝の工藤と違い、原は5シリーズのうち2シリーズで敗れているものの、そのどちらでも3勝を挙げた。

 なお、監督同士として、工藤と原が日本シリーズで顔を合わせるのは初めてだが、選手時代には4度、日本シリーズで相まみえている。最初の3度(1983、87、90年)は工藤のいる西武ライオンズが優勝し、残る1度(1994年)は原のいる読売が優勝。2人の対戦は、計16打数3安打、1本塁打、1四球、3三振だった。

 また、2000年と2002年は、ともに読売のユニフォームを着て、日本シリーズで優勝している。原は2000年がコーチ、2002年は監督。工藤は両シリーズとも、1試合に先発登板した。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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