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ヤンキースのGMが銃口を向けられる。相手は犯罪者ではなく…警察官

宇根夏樹ベースボール・ライター
ブライアン・キャッシュマン(左)とアレックス・ロドリゲス Feb 17,2009(写真:ロイター/アフロ)

 8月9日、ニューヨーク・ヤンキースのGM、ブライアン・キャッシュマンが銃口を向けられた。犯罪に巻き込まれたのではなく、相手は警察官だ。

 NBCニューヨークとニューヨーク・ディリー・ニューズが報じた記事によると、経緯はこうだ。キャッシュマンは8月3日に、愛車のジープ・ラングラーを盗まれた。その後、車は発見されたが、ニューヨーク警察はこの車を盗難車リストから削除していなかった。この日、この地域では、男が拳銃を振りかざす事件が発生。その男の風貌と車は、キャッシュマンと彼の車に似ていたという。そのため、車を運転していたキャッシュマンが止められ「車から降りて、両手を上げろ」と命じられた。

 警察官のボディ・カム――身体に装着したビデオ――の映像には、Tシャツと短パンを着てサングラスをかけたキャッシュマンが、頭の後ろで両手を組んでいる姿とともに、手前にはその警察官がキャッシュマンに向けた拳銃も映っている。

 幸いにも、疑いはすぐに晴れ、大事には至らなかった。キャッシュマンが落ち着いていたのが、よかったようだ。警察官に「見覚えがあるんだけど」と言われ、キャッシュマンは「私はニューヨーク・ヤンキースのGMだ」と答えたという。

 この2日後には、かつてキャッシュマンが契約に関わった元メジャーリーガーも、車にまつわるアクシデントに遭遇した。サンフランシスコで、アレックス・ロドリゲスがレンタカーのSUVを盗まれた。こちらは、サンフランシスコ・クロニクルが報じている(記事が出たのは、キャッシュマンの件よりも先だった)。A-RODにとってはそれほど痛くはないのかもしれないが、車内に置いてあった宝石やコンピューターなどを合わせると、被害総額は50万ドルに上るという。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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