1シーズンに2度ノーヒッターを達成「された」のは、マリナーズが何チーム目? 2度とも継投は史上初
シアトル・マリナーズが、今シーズン2度目のノーヒッターを達成された。7月12日のテイラー・コール&フェリックス・ペーニャ(ロサンゼルス・エンジェルス)に続き、8月3日のノーヒッターも継投によるものだ。ヒューストン・アストロズの4投手、アーロン・サンチェス、ウィル・ハリス、ジョー・ビアジーニー、クリス・デベンスキーに封じ込まれた。ちなみに、サンチェスとビアジーニーは、7月31日のトレードで揃ってトロント・ブルージェイズから移り、この日がアストロズ初登板だった。
1シーズンにノーヒッターを2度達成されたチームは、マリナーズが初めてではない。ナ・リーグとア・リーグを合わせて、マリナーズは16チーム目だ。1度目から2度目まで、マリナーズは1ヵ月経っていないものの、これも最短のスパンではない。連鎖反応というわけではないだろうが、5チームのスパンは、マリナーズよりも短かった。なかでも、2015年のロサンゼルス・ドジャースは10日間に2度、1923年のフィラデルフィア・アスレティックスは4日間に2度。1917年のシカゴ・ホワイトソックスに至っては2日連続だ(2度目はダブルヘッダーの第2試合なので、2試合連続ではない)。
今シーズンのマリナーズは大きく負け越しているが、必ずしも、弱いチームがノーヒッターを2度達成されているわけでもない。1917年のホワイトソックスは、両リーグ最多の100勝を挙げ、ワールドシリーズも4勝2敗で制した。2010~15年の3チームは、いずれも地区優勝を飾っている。
1917年のホワイトソックスの場合、ノーヒッターとノーヒッターの間――4対8で敗れた――を含む3試合とも、スターティング・ラインナップはほとんど変わらず。「1番・ライト」と「9番・投手」以外の7人は、打順もポジションもまったく同じだった。「4番レフト」には、シューレス・ジョー・ジャクソンが入っていた。
マリナーズも、スターティング・ラインナップの野手9人中6人は、7月12日も8月3日も共通するが、打順もポジションも同じ選手は「4番・一塁」のダニエル・ボーゲルバックしかいなかった。1度目のノーヒッターに「8番レフト」として出場したマック・ウィリアムソンは、その5日後に解雇された。「9番・二塁」のディー・ゴードンは、7月23日から故障者リストに入っている。先発登板したマイク・リークは、7月31日のトレードで、アリゾナ・ダイヤモンドバックスへ移った。
一方、2度目のノーヒッターに「8番レフト」として出場したライアン・コートは、7月26日に31歳でメジャーデビューを果たした。「9番センター」のキオン・ブロクストンは、7月21日にボルティモア・オリオールズのロースターから外され、ウェーバーにかかっていたところを、マリナーズが獲得した。
なお、1シーズンにノーヒッターを3度達成されたチームは、まだ存在しない。