「カモと苦手」の関係だった2人が、今年揃って殿堂入り
殿堂入りのセレモニーが、7月21日に行われる。今回、迎え入れられるのは6人だ。マリアーノ・リベラ、ロイ・ハラデイ、エドガー・マルティネス、マイク・ムシーナが記者投票で選ばれ、リー・スミスとハロルド・ベインズはトゥディズ・ゲーム・エラ委員会に選出された。
エドガーは、同時に殿堂入りする4人の投手を、いずれもよく打った。なかでも、リベラに対しては、打率.625(16打数10安打)、出塁率.700、長打率.1.188、2本塁打を記録した。
エドガーが20打席以上で対戦した投手116人中、対リベラの打率は最も高く、出塁率と長打率は2位に位置する(1位は対ケビン・グロスの出塁率.762、長打率1.273)。また、リベラが20打席以上で対戦した打者30人中、対エドガーの被打率、被出塁率、被長打率は、すべてワーストだ。それに次ぐのは、被打率と被長打率が対オーブリー・ハフの.400と.800、被出塁率は対ジム・トーメイの.478なので、どれも対エドガーとは200ポイント以上の開きがある。
2013年の開幕直後、このシーズンを最後に引退することを表明していたリベラは、クリーブランド遠征中に行われた質疑応答で、最も討ち取りにくかった打者を訊ねられ、「彼が引退していることを神に感謝したい」と言って、エドガーの名前を挙げた。ちなみに、子供の頃に最も好きだった選手という問いには、メジャーリーガーではなく、ペレと答えている。
エドガーにとって、リベラと同時に殿堂入りするのは、最もふさわしいタイミングのような気がする。
引退から5年を経て、リベラは最初の記者投票で殿堂に迎えられた。得票率は、史上初の100%だ。一方、エドガーは9度続けて得票率75%に届かず、記者投票ではラストチャンスとなる今回、85.4%の票を得た。