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同じ打者が同じ投手を相手に「5打数連続ホームラン」。次の対戦はポストシーズン!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
マックス・ケプラー(ミネソタ・ツインズ)Jun 6, 2019(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 トレバー・バウアー(クリーブランド・インディアンズ)は、こうツイートした。「どう始まったかじゃなくて、どう終わったか。そうだろ。きっと」

 このツイートには動画がついていて、バウアーはマックス・ケプラー(ミネソタ・ツインズ)にホームランを5本打たれた後、空振り三振に仕留める。最後の対戦だけは、スローモーションだ。

 6月6日と7月13日の2試合で、バウアーとケプラーは計7度対戦した。6月6日の結果は、本塁打、本塁打、四球、本塁打。7月13日は、本塁打、本塁打、三振。1四球を挟み、バウアーは5打数続けて、ケプラーにホームランを打たれた。ケプラーは5打数続けて、バウアーからホームランを打った。日本では「5打席連続」と報じている記事もあるが、これは誤りだ。四球は打数に数えないが、打席にはカウントする。

 イライアス・スポーツ・ビューローによると、同じ打者と投手の対戦で5打数連続ホームランは、球団数が増え始めた1961年以降では、最も長いストリークだ。1963~64年のフランク・ハワードボブ・ヘンドリーと、2003~04年のカルロス・デルガドホルヘ・ソーサに並ぶ(打者対投手)。この2度はシーズンをまたいでいるので、1シーズンのストリークとしては、ケプラー対バウアーが最長となる。

 ストリークは途切れたが、「終わった」とツイートするのは、まだ早いかもしれない。インディアンズとツインズは、どちらもア・リーグ中地区のチームだ。ケプラーとバウアーは、今シーズン、再び対戦する可能性がある。両チームは、8月8日~11日、9月6日~8日、9月13日~15日に、計10試合で顔を合わせる。

 また、この2チームは地区首位と2位にいて、このままいけば、どちらもポストシーズンに進出する。バウアーにはトレードの噂が出ているが、そうなっても、ケプラーと対戦することはあり得る。バウアーがツインズへ移籍した場合は、ケプラーとチームメイトになって、対戦機会は消滅するが、このトレードは考えられない。

 今シーズンの対戦成績は、開幕2試合目の3月30日を含め、9打数5安打(打率.556)、1四球、2三振だ。昨シーズンまでは、通算28打数8安打(打率.286)、2四球、7三振だった。過去の8安打には二塁打が2本あるものの、ホームランはなかった。

 ちなみに、ハワード対ヘンドリーは、41打数15安打(打率.366)、8本塁打。デルガド対ソーサは、28打数14安打(.500)、7本塁打。5打数連続ホームランのストリーク後に、ハワードはヘンドリーから3本、デルガドはソーサから2本のホームランを打った。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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