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大谷翔平もそうなる!? オールスターに選ばれず、ホームラン・ダービーに出場した選手のなかには優勝者も

宇根夏樹ベースボール・ライター
ジャンカルロ・スタントン Jul 11, 2016(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は、ホームラン・ダービーの出場に前向きなようだ。MLB.comのレット・ボーリンジャーらが、大谷のコメントを報じている。一方、大谷にとって、オールスター・ゲーム選出の門は狭い。ファン投票ではDH部門の4位に終わり、次の投票へ進めなかった。選手投票で選ばれるか、コミッショナー事務局に選出される可能性は残っているものの、開幕1ヵ月の欠場はマイナス要素となる。しかも、1球団につき1人以上の「球団枠」も期待できない。エンジェルスからは少なくとも2人、マイク・トラウトトミー・ラステラが選ばれるはずだ。

 もっとも、オールスター・ゲームに選出されなくても、ホームラン・ダービーには出場できる。調べたところ、そういった選手はこれまでに12人いた。しかも、その人数は近年増えている。2014年と2016年は2人ずつ、昨年に至っては、3人がオールスター・ゲームのメンバーではなかった。

 彼らのうち、2013年のヨエニス・セスペデス(現ニューヨーク・メッツ)と2016年のジャンカルロ・スタントン(現ニューヨーク・ヤンキース)は優勝し、2016年のトッド・フレイジャー(現メッツ)と昨年のカイル・シュワーバー(シカゴ・カブス)も決勝ラウンドまで進んだ。

筆者作成
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 セスペデスは次の年も優勝して、連覇を果たした。2007年のライアン・ハワードと2016年のフレイジャーは、それぞれ前年の優勝者なので、連覇がかかっていた。2014年のジャスティン・モアノーも、その6年前に優勝している。

 なお、2005年のイーソプ・チェは、韓国出身ということで選ばれた。この年のダービーは、翌年開催の第1回WBCに合わせ、それぞれの選手が各国の代表として出場した。また、2014年のブライアン・ドージャー(現ワシントン・ナショナルズ)とモアノー、2017年のジャスティン・ボーア(現ロサンゼルス・エンジェルス)の3人は、開催地が選出の大きな理由となったようだ。2014年の舞台は、ミネソタ・ツインズが本拠地とするターゲット・フィールド。当時、ドージャーはツインズでプレーしていて、モアノーはキャリア最初の10シーズン以上をツインズで過ごした。2017年は、マイアミ・マーリンズの本拠地、マーリンズ・パークで開催され、当時はマーリンズにいたスタントンとボーアが出場した。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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