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スパイクが脱げるのは吉兆!? 2年前はサイクルヒット、今回は逆転3ラン

宇根夏樹ベースボール・ライター
カルロス・ゴメス(ニューヨーク・メッツ)May 23, 2019(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 5月23日、二盗を決めたカルロス・ゴメス(ニューヨーク・メッツ)は、送球が逸れる間に三塁まで進んだ。その際に左足のスパイクが脱げたが、「ゴー・ゴー・ゴメス」のニックネームどおり、スピードダウンすることはなかった。

 ゴメスのスパイクが脱げるのは、今回が最初ではない。2017年4月29日のことだ。当時、テキサス・レンジャーズにいたゴメスは、1回裏にスタンディング・ダブルを打った。ベースに立ったゴメスの左足にスパイクはなし。一塁から二塁へ向かう途中に脱げた。この日のゴメスは、二塁打を皮切りに、単打、三塁打、本塁打を記録し、キャリア2度目のサイクルヒットを達成した(1度目はスパイクを履いたまま)。

 先日の続きは、四球と逆転3ラン本塁打だ(写真はホームランの直後)。ニューヨーク・ポストのグレッグ・ジョイスらによれば、ゴメスは試合後に「左足が右足より小さいんだ。だから、しっかりと履けない。速く走りすぎると脱げちゃう」とコメントしたという。そういうことであれば、また起きてもおかしくない。過去2度と同じく、スパイクが脱げた試合でよく打つかどうかはともかく、怪我をしないように祈りたい。

 なお、盗塁もホームランも、メッツのユニフォームを着て記録するのは、12年ぶりのことだ。2007年にメッツからデビューしたゴメスは、翌年2月、ヨハン・サンタナの交換要員の一人としてミネソタ・ツインズへ移った。そして、数球団を経た後、今年3月にメッツとマイナーリーグ契約を交わし、5月17日にAAAから昇格した。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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