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ハーパーの出場は確定!? 7年後のオールスター開催地はフィラデルフィア

宇根夏樹ベースボール・ライター
ブライス・ハーパー(抱いているのはデーブ・マルティネス)Jul 16, 2018(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 かねてから報じられていたとおり、2026年のオールスター・ゲームは、フィラデルフィア・フィリーズの本拠地、シチズンズバンク・パークで行われる。コミッショナーのロブ・マンフレッドが、4月16日に発表した。

 2026年は建国250周年だ。ニコラス・ケイジ主演の映画「ナショナル・トレジャー」にも出てくる独立宣言書は、1776年7月4日にフィラデルフィアで採択された。200周年の1976年も、フィリーズが本拠地としていたベテランズ・スタジアムで、オールスター・ゲームが行われた(ベテランズ・スタジアムでは1996年にも開催)。

 現在、他にオールスター・ゲームの開催地が決まっているのは、今年と来年しかない。それぞれ、プログレッシブ・フィールド(クリーブランド・インディアンズ)とドジャー・スタジアム(ロサンゼルス・ドジャース)が舞台となる。2021~25年は未定だ。

 にもかかわらず、7年後の開催地を早々と発表したのは、ブライス・ハーパーがフィリーズに入団したからではないだろうか。ハーパーが2月にフィリーズと交わした契約は、13年3億3000万ドル。19312031年まで続く。

 もしかすると、現在のフィリーズでプレーしている選手のうち、7年後もチームにいるのは、33歳となったハーパーだけかもしれない。スコット・キンガリーが持つ6年2400万ドル(2018~23年)の契約には、3年分(2024~26年)の球団オプションが付随するが、フィリーズがそれを行使するとは限らない。一方、フィリーズは、本人の合意なしにハーパーをトレードで放出することはできない。ハーパーの契約には、全球団に対するトレード拒否権がついている。

 ちなみに、ハーパーはオールスター・ゲームの常連だ。メンバーに選ばれなかったのは、メジャーリーグ3年目の2014年のみ。この時は、4月下旬に左手の親指を痛め、6月下旬まで欠場した。オールスター・ゲーム6試合の成績は、打率.182(11打数2安打)、0本塁打、0打点ながら、ハーパーは昨年のホームラン・ダービーで優勝している(写真)。その舞台は、ハーパーが在籍していたワシントン・ナショナルズの本拠地、ナショナルズ・パークだった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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