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スピードスターが打ち立てた、ホームランにまつわる史上2人目の記録。3人目は大谷翔平が有力!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
ホゼ・レイエス(ニューヨーク・メッツ) Aug 1, 2018(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ホゼ・レイエス(ニューヨーク・メッツ)が、史上2人目、1900年以降では初の記録を打ち立てた。7月31日に登板してホームランを2本打たれたのに続き、翌日は左右の両打席からホームランを打った。イライアス・スポーツ・ビューローによると、1試合に複数のホームランを打たれ、その次のチームの試合で複数のホームランを打ったのは、1884年のキャップ・アンソンとレイエスだけだという。

 レイエスはメジャーリーグ16年目。1試合に複数のホームランを打ったのは、これが11度目だ。だが、それまではホームランを打たれるどころか、登板したことさえなかった。7月31日はメッツが18点差をつけられ、数年前からレギュラーではなくなっていたレイエスに、投手デビューの機会が巡ってきた。

 レイエスが打たれた2本も、打った2本も、ランニング・ホームランではない。通算517盗塁&128三塁打のスピードスターだが――正確に表現するなら、だったが――足で稼いだホームランは、144本中1本しかない。また、8月1日の試合が始まった時点で、今シーズンのホームランは1本だった。

 アンソンからレイエスまでは、130年以上の間がある。けれども、彼らに続く3人目は、意外に早く現れるかもしれない。

 大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は登板した翌日の試合に出場していないが、翌日は試合がないこともある。その場合、翌々日に出場すれば「その次のチームの試合」となる。例えば、5月6日(登板)と8日(代打出場)はエンジェルスの34試合目と35試合目、5月20日(登板)と22日(DH出場)は47試合目と48試合目だ。大谷は1試合に2本以上のホームランを打たれたことも、1試合に2本以上のホームランを打ったこともないが、レイエスに続く3人目となる可能性は、他の誰よりも高そうだ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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