9イニングで9投手の継投も珍しいが、3年前には11投手がつないだ試合もあった

ジェレミー・アフェルト/2014年ワールドシリーズ第7戦 OCT29, 2014(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 6月7日、ロサンゼルス・ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は、1試合に9投手を起用した。これは、延長戦以外ではドジャースの球団新記録だ。メジャーリーグ初先発となるはずだったデニス・サンタナが、試合開始の数分前に、背中の張りを訴えて登板を回避。代わってダニエル・ハドソンが3年ぶりに先発マウンドへ上がり、9投手がつないだ。まさに、ブルペン総動員の「ジョニー・ホールスタッフ(Johnny Wholestaff)」だった。ドジャースは8対7でピッツバーグ・パイレーツを下した。

 もっとも、9イニング以内の試合で9投手が登板したのは、メジャーリーグ記録ではない。3年前には、サンフランシスコ・ジャイアンツの11投手による継投があった。2015年のシーズン最終戦だ。断言はできないものの、これが最多ということで間違いないと思う。

 にもかかわらず、あまり話題にならなかったのは、試合に敗れたことよりも、すでにジャイアンツはポストシーズンに進出できないことが決まっていたからだろう。この年、ジャイアンツは84勝78敗。ナ・リーグ西地区の2位ながら、ワイルドカードのパイレーツとシカゴ・カブスは、それぞれ98勝と97勝を挙げた。また、9月1日以降はロースター枠が25人から40人に広がり、この翌日は試合がなかったため、今回のドジャースのような「ジョニー・ホールスタッフ」の雰囲気はなかった。

 この試合のジャイアンツのハイライトは、6回表からジェレミー・アフェルトが2番手として投げた場面だった。前の週に引退を表明していたアフェルトは、対戦した打者2人を三塁フライとセンターフライに仕留めると、マウンドに集まってきた内野手たちや捕手、ブルース・ボウチー監督とハグを交わし、観客のスタンディング・オベーションに応えながら、ダグアウトへ向かった。イニングの途中での交代は、観客とアフェルトに対する監督の配慮だ。

 アフェルトは、同じくこの最終戦に登板したセルジオ・ロモ(現タンパベイ・レイズ)とハビア・ロペス、その前々日と前日に連投したサンティエゴ・カシーヤ(現オークランド・アスレティックス)とともに、ブルペンの「コア・フォー」としてジャイアンツの3度のワールドチャンピオンに貢献した。なお、そのキャリアについては「【2015年に引退したメジャーリーガーたち/救援投手編】現役最年長はマイケル・ジョーダンとも対戦」でも短く書いた。