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マイコラスの完封は「日本帰りの投手」ではルイス以来3年ぶりながら、完封は他にも…

宇根夏樹ベースボール・ライター
ウェイド・ルブラン(シアトル・マリナーズ)May 9, 2018(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 5月21日、セントルイス・カーディナルスのマイルズ・マイコラスが、4安打完封でシーズン6勝目(0敗)を挙げた。日本プロ野球からメジャーリーグへ戻った投手の完封は、2015年9月11日のコルビー・ルイス以来だ。マイコラスは2015~17年に読売ジャイアンツ、ルイスは2008~09年に広島東洋カープで投げた。

 2人とも、来日前にメジャーリーグで投げていた時は完投すらなかったが、ルイスは日本で3完封を記録し、マイコラスは2015年6月に完封を2度演じた。ルイスはメジャーリーグ復帰後にも3完封。マイコラスもこれから、その数を増やしていくかもしれない。5月4日は8回途中に降板するまで、得点を許さなかった。現在の防御率は2.24だ。

 なお、日本帰りの投手で完封に名を連ねたのは、マイコラスが今シーズン3人目となる。4月7日にカンザスシティ・ロイヤルズのブレイン・ボイヤー(2013年・阪神タイガース)、5月14日にはシアトル・マリナーズのウェイド・ルブラン(2015年・埼玉西武ライオンズ)が、継投による完封の一員となった。

 ボイヤーは日本でもメジャーリーグでも先発したことがなく、この試合も2番手として1イニングを投げただけだが、ルブランは先発して6イニングを被安打3、与四球0に抑えた。ここまでの防御率は、ボイヤーが11.72、ルブランは2.65。4月は主にモップアップ(敗戦処理)として、救援5登板で防御率4.61だったルブランだが、5月からはローテーションに加わり、4先発で防御率1.33を記録している。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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