通算588救援のベテラン投手が初めて先発マウンドへ。この起用は大谷翔平も理由の一つ
タンパベイ・レイズのケビン・キャッシュ監督は、5月19日(日本時間20日)のロサンゼルス・エンジェルス戦に、セルジオ・ロモを先発登板させる。35歳のロモは、メジャーリーグ11年目。これまでの通算588登板――ポストシーズンを含めると615登板――はすべてリリーフだった。
3月に「大谷を含む「6人ローテーション」の一方で「4人ローテーション」を導入する球団も」でも書いたとおり、レイズは変則的なローテーションを組んでいる。定期的に先発している投手は3人しかおらず、ライアン・ヤーブローら数人は、先発と救援のどちらも務めている。
19日の試合も、ヤーブローが先発してもおかしくない。ただ、ヤーブローは左投手、ロモは右投手だ。エンジェルスには右打者が多い。スイッチ・ヒッターはおらず、左打者は3人いるものの、コール・カルフーンが極度の打撃不振に陥っていることを踏まえると、残るはルイス・バルブエナと大谷翔平だけだ。しかも、大谷は20日に登板するので、19日はスターティング・ラインナップから外れる。
昨シーズン、ジェレミー・ジェフレス(ミルウォーキー・ブルワーズ)は264登板目に初めて先発したが、ロモはその倍以上だ。初先発が589登板目というのは、トロイ・パーシバル(639登板目)、トッド・ジョーンズ(633登板目)、チャック・マクエルロイ(604登板目)に次ぐ。初先発までにリリーフとして500登板以上も、この3人の他には、ブレイデン・ルーパー(573登板目)、マイク・スタントン(553登板目)、クレイグ・ブレズロウ(523登板目)しかいない。
ロモは3イニングを超えて投げたことがなく、メジャーリーグ1年目の2008年を除けば、どの登板も2イニング以下だ。先発としてもそう長くは投げないと思われるが、それでも、極めて少ないメンバーに名を連ねる。大谷が出場しなくても、見逃せない試合ではないだろうか。
追記:5月19日、先発したロモは打者3人に対して投げ、3三振を奪った。2回裏のマウンドには、ヤーブローが上がった。