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ユニフォームに「記念パッチ」をつけるのは何年目。50年目? それとも50周年となる51年目?

宇根夏樹ベースボール・ライター
ブランドン・マウアー(カンザスシティ・ロイヤルズ)Apr 8, 2018(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今シーズンは、ユニフォームの袖やキャップのサイドに「記念パッチ」をつけるチームが多い。区切りの年を示すパッチに限っても、8チームを数える。

 ロサンゼルス・ドジャースサンフランシスコ・ジャイアンツは、移転60周年のパッチをつけている。両チームは、1958年に東海岸のニューヨークから西海岸へ移ってきた。今シーズンは61年目だ。オークランド・アスレティックスは移転50周年。こちらは、1968年にカンザスシティからオークランドへ移った。

 マイアミ・マーリンズコロラド・ロッキーズのパッチは創設25周年、タンパベイ・レイズアリゾナ・ダイヤモンドバックスは創設20周年だ。マーリンズとロッキーズは1993年、レイズとDバックスは1998年に誕生した(マーリンズは2011年までフロリダ・マーリンズ、レイズは2007年までデビルレイズだった)。

 1969年に生まれたカンザスシティ・ロイヤルズは、来シーズンが創設50周年となる。だが、ロイヤルズは今シーズン、ユニフォームの左袖(写真)とキャップの右サイドに「50」のパッチをつけている。50周年ではなく、50年目ということだ。

 過去の例を見ても、「周年」と「年目」のパッチはどちらも存在する。ロイヤルズは統一されておらず、1993年は創設25年目、2009年は創設40周年のパッチをつけたが、他にもそういったチームはある。

 ただ、「年目」と「周年」のパッチ――例えば、50年目と50周年(51年目)――を連続でつけたチームはないようだ。最近では、2008~09年にニューヨーク・ヤンキース、2009~10年にはミネソタ・ツインズが球場に関するパッチを2年続けたが、これは「年目」と「周年」とは異なり、球場最終年と球場1年目のパッチだ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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