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1試合に2度のサヨナラ勝ち!? こんなにめでたいことはない!?(負けた方はたまったもんじゃない!?)

宇根夏樹ベースボール・ライター
5月7日は「普通のサヨナラ勝ち」だった。May 7, 2017(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 フィラデルフィア・フィリーズの選手たちは、9月12日の試合でサヨナラ勝ちを2度祝った。ダブルヘッダーではない。1試合に2度だ。

 1点ビハインドの9回裏1死満塁。ヒュンス・キムが放った打球は、二塁手の左を抜けていった。三塁走者に続き、二塁走者もホームへ。ライトからの返球と競争になったが、球審は両腕を水平に広げた。

 フィリーズの選手たちは、フィールド上で逆転サヨナラ勝ちを祝い始めた。輪の中心にいたキムは、アンドレス・ブランコにユニフォームを剥ぎ取られた。

 だが、マイアミ・マーリンズのチャレンジにより、判定は覆る。左手がベースをなでるよりも早く、その指先にミットが触れていた。試合を再開するため、一塁付近に散乱するガムを拾ったのは、グラウンド・クルーやバット・ボーイだけではない。マーリンズのディー・ゴードンも参加した。

 次の打者が三振に倒れ、試合は延長戦へ。10回表にマーリンズがソロ本塁打でリードしたが、その裏にフィリーズも本塁打で追いついた。決着は15回裏。2死一塁からニック・ウィリアムズがレフト線近くに放った一打で、走者がホームインした。余裕たっぷりとはいかなかったものの、今度はクロス・プレーにはならなかった。フィリーズの選手たちは、再び勝利を祝った。

 いつものサヨナラ勝ちと同じ、歓喜の光景ではあった。ただ、9回裏と比べると、ややおとなしいようにも感じられた。ちなみに、試合は4時間57分に及んだ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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