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ヤンキースの外野手は4人ともゾロ目の背番号。「11」「22」「99」に加え、この夏に「77」が登場

宇根夏樹ベースボール・ライター
クリント・フレイジャー(ニューヨーク・ヤンキース) Jul 26, 2017(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 メジャーデビューから3週間経たずして、クリント・フレイジャー(ニューヨーク・ヤンキース)の背番号は「30」から「77」に変わった。

 シカゴ・ホワイトソックスにいたデビッド・ロバートソンが、7月19日にヤンキースへ移ってきたためだ。ロバートソンはホワイトソックスで「30」をつけていただけでなく、その前はヤンキースで「30」を背負い、400試合以上に登板した。古巣へ戻ったロバートソンは、ルーキーのフレイジャーに背番号を譲ってもらった。

 これにより、ヤンキースのアクティブ・ロースター(25人ロースター)にいる外野手は、背番号「11」のブレット・ガードナー、「22」のジャコビー・エルズベリー、「99」のアーロン・ジャッジ、そして「77」のフレイジャーとなった。アーロン・ヒックスはゾロ目ではなく「31」だが、故障者リストに入っていてロースターにはおらず、8月半ばまでは復帰できそうにない。

 ゾロ目の背番号を持つ外野手が4人(もしくはそれより多く)揃うのは、少なくとも、ここ30年のヤンキースでは初めてのことだ。

 例えば、昨シーズンはガードナー、エルズベリー、ジャッジの他に、メイソン・ウィリアムズが「66」のユニフォームを着て外野を守った。ただ、ジャッジは9月14日に故障者リストに入り、代わってウィリアムズが昇格。ジャッジはそのまま、復帰することなくシーズンを終えた。ウィリアムズは今シーズン、6月に昇格して5試合に出場したが、背番号は「66」ではなく「41」だった。

 2009年はガードナー、「22」のゼイビア・ネイディ、「33」のニック・スウィッシャーという外野手3人とともに、「55」の松井秀喜もいたものの、この年の松井はポストシーズンを含め、一度も守備につかなかった。

 また、1984年に外野を守った選手では、トビー・ハーラが「11」、オマー・モレノが「22」、ケン・グリフィーが「33」、スタン・ハビアビクター・マタが「55」だったが、ハーラが外野手を務めたのは8月10日のダブルヘッダー2試合目、それも2イニングだけだ。

 その翌年はビリー・サンプルが「11」、モレノが「22」、グリフィーが「33」をつけて外野を守り、マタも6試合に出場した。ところが、マタの背番号が判然としない。ベースボール・リファレンスは「55」と「17」、ヤンキースのメディア・ガイドとベースボール・アルマナックは「17」としている。どちらが正しいのかを調べるために、どなたかタイムマシンをお持ちであれば、貸していただけないだろうか。

 一方、今後についてはどうか。

 現在のロースターにいる4人のうち、ガードナーとエルズベリーは33歳のベテランだが、ジャッジは25歳、フレイジャーは22歳と若く、ともに2013年のドラフトで指名されてプロ入りした。ジャッジは全体32位(ヤンキース)、フレイジャーは全体5位(クリーブランド・インディアンズ)だった。2人はこれからも、ヤンキースで外野を守り続けるはずだ。

 ヤンキースの「44」はレジー・ジャクソンの永久欠番だ。「33」は一塁手のグレッグ・バード、「55」は投手のブライアン・ミッチェル(4月末に一塁も守った)がつけている。それでも、ゾロ目の背番号は「66」と「88」に、まだ一度も使用されたことがない「00」が空いている。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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