3月はキューバで2つのビッグ・イベント。盛り上がりはレイズ戦よりもストーンズのコンサートが上!?
3月1日、キューバのハバナで行われる2つのビッグ・イベントが発表になった。
ローリング・ストーンズはオフィシャル・サイトで、3月25日のコンサートを告知した。MLB機構と選手会は、3月22日にタンパベイ・レイズとキューバ・ナショナル・チームがエキシビション・ゲームを行うことを正式発表した。
ストーンズのコンサートは初めてだが、MLBのチームが試合をするのは、キューバが1962年にプロ・スポーツを禁じて以来2度目だ。前回は1999年3月28日に、ボルティモア・オリオールズがキューバ・チームと対戦した(両チームは5月3日にボルティモアでも戦った)。今回も17年前と同じ球場、エスタディオ・ラティーノアメリカーノを舞台とする。
一つ惜しい気がするのは、レイズにキューバ出身の選手がほとんど見当たらないことだ。40人ロースターには誰もおらず、ノン・ロースター・インバイティー(キャンプ招待選手)にも、デイロン・バローナしかいない。
バローナは28歳の外野手。昨年5月にレイズとマイナーリーグ契約を交わし、昨シーズンはA+とAAでプレーした。キューバ行きのメンバーに含まれる可能性は、皆無ではないものの、そう高くない。
17年前ならともかく、今回はキューバから亡命した選手がチームにいてもよかったのではないか。昨年12月、MLB機構と選手会が親善を目的として行ったキューバ・ツアーには、キューバ出身選手も参加していた。ヤシエル・プイーグ(ロサンゼルス・ドジャース)、ホゼ・アブレイユ(シカゴ・ホワイトソックス)、アレクシー・ラミレス(現サンディエゴ・パドレス)、ブライアン・ペーニャ(セントルイス・カーディナルス)がそうだ。
他にも、ヨエニス・セスペデス(ニューヨーク・メッツ)やホゼ・フェルナンデス(マイアミ・マーリンズ)、アロルディス・チャップマン(ニューヨーク・ヤンキース)をはじめとして、キューバ出身の現役メジャーリーガーは数多くいる。
ニューヨーク・タイムズ紙のマイケル・S・シュミットが昨年11月に報じた記事によると、メッツ、ヤンキース、ドジャースなど多くのチームが名乗りを上げたため、コミッショナーのロブ・マンフレッドは抽選を行い、自身の手で、レイズと記してあるボールを箱から取り出したという。抽選なので仕方がないとはいえ、キューバン・メジャーリーガーの凱旋帰国という盛り上がりの要素を、コミッショナー自らが拭い去ってしまったようにも見える。
なお、メジャーリーガーと違い、ストーンズのメンバーには最初から、キューバ出身者はいない。