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ヤンキースがポサダ、ペティット、バーニーの背番号を永久欠番に。来年はジーターも有力ながらその後は!?

宇根夏樹ベースボール・ライター

ニューヨーク・ヤンキースは2月16日、ホルヘ・ポサダの背番号「20」、アンディ・ペティットの「46」、バーニー・ウィリアムズの「51」を永久欠番にすることを発表した。2016年にはデレク・ジーターの「2」もここへ加わるはずだ。「1」から「99」のうち、約5分の1に当たる背番号がヤンキースから姿を消す。ただ、見直しの可能性はあるとはいえ、今後しばらく新たな欠番は出てこないだろう。

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今回の決定により、ジーター、マリアーノ・リベラとともに「コア・フォー」を形成したポサダとペティットのみならず、バーニー(個人的には彼も含めて「コア・ファイブ」と呼びたい)の背番号も欠番となる。しかし、彼ら5人と一緒にプレーし、1996年と1998~2000年のワールドシリーズ制覇に貢献したポール・オニールの「21」とティノ・マルティネスの「24」は欠番にはならない。

また、ポサダら3人の欠番決定と同時に、ヤンキースはウィリー・ランドルフのプラークをモニュメント・パークに飾ることも発表したが、彼の背番号「30」は欠番にはしない。ランドルフが1976~88年にヤンキースで記録したfWAR+51.4は、球団歴代11位にランクインしていて、欠番になっていない野手ではジーターの+73.5に次ぐ。

そうなると、ジーターの次に背番号が欠番となるのは現役選手か。もっとも、現時点で欠番が確実な背番号は見当たらない。例えば、田中将大の「19」(ホワイティ・フォードも1950年にこの背番号を付けていた)は、田中が2017年限りで契約をオプト・アウトして退団することなく、ヤンキースで活躍を続ければ欠番になり得るが、2年目すら始まっていない時点でそれを云々するのは早すぎる。

ヤンキースはアレックス・ロドリゲスの「13」も欠番にはしないだろう(ロドリゲスが引退した後にこの背番号を使用する選手がいるかいないかは別として)。ペティットも同じくステロイド・ユーザーながら、ロドリゲスの場合はイメージが悪すぎる。

なお、現在のペースで欠番が増えていっても「1」から「99」がすべて欠番という事態が発生するのは24世紀初頭(!)のことだ。40人ロースターに入っている選手が、これまでヤンキースでは未使用の「0」や「00」、三桁の背番号を使わざるを得なくなるまでにも、まだ140年以上の猶予がある。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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