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レイズの監督は松脂を使った不正投球に寛容!?

宇根夏樹ベースボール・ライター

4月24日、ニューヨーク・ヤンキースのマイケル・ピネイダが10日間の出場停止処分を科された。前日のボストン・レッドソックス戦で、パイン・タール(松脂)を付着させて不正投球をしていたことが発覚したためだ。

この一件に対し、タンパベイ・レイズのジョー・マッドン監督はこうツイートした。「私はパイン・タールの合法化に賛成なんだ。でも、ロッキーズとマリナーズから使い始めるべきじゃないかな」

マッドン監督はコロラド・ロッキーズとシアトル・マリナーズの投手陣に同情を寄せているわけではない。確かに、4月24日時点のロッキーズの防御率は4.21と良くなかった。しかし、マリナーズは3.51。レイズの4.03よりもかなり優秀な防御率を残していた。

このツイートは、ロッキーズとマリナーズがそれぞれ本拠地を置くコロラド州とワシントン州では、マリファナが合法であることに引っかけてある。そう、ジョークなのだ。

2013年のシーズン中、マッドン監督は試合前のクラブハウスにさまざまな珍客を招き、選手たちをリラックスさせた。DJ、マジシャン、白いオウム、ペンギン、大蛇、メレンゲ・バンド……。メレンゲ・バンドを呼んだ時には、フェルナンド・ロドニー(現シアトル・マリナーズ)がWBCで幸運のアイテムとしていたバナナを大量に吊るし、さらに雰囲気を盛り上げた。

マッドン監督は今後、どんなツイートやコメント、あるいは趣向によって愉しませてくれるのだろうか。

ワインを嗜み、数台のクラシック・カーを所有し、マウンテン・バイクを漕ぐ。マッドン監督は趣味も多彩だ。もちろん、彼が名将であることは、今さら言うまでもない。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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