Yahoo!ニュース

あっちもこっちも意識して言い訳がましい「戦後70年談話」

田中良紹ジャーナリスト

フーテン老人世直し録(168)

葉月某日

安倍総理の「戦後70年談話」は、あっちもこっちも意識してくどくどと言い訳がましい一方、「いさぎよさ」、「決断力」、「主体性」などを感じさせない「およそ男らしくない」談話となった。

諸般の事情から当初の目論みとは異なる内容を発表せざるを得なくなったのだろうが、これと同じことは国会で審議中の安保法案でも起こっていて、結局、安倍総理は「解釈改憲」も「戦後70年談話」もやらない方が良かったという事になるのではと思う。

安倍総理の当初の目論みは、敗戦で押し付けられた憲法を変え、中国や韓国に謝罪を繰り返す「戦後レジームからの脱却」を図る事だったのだろう。その「歴史的転換」を断行した右派のリーダーとして歴史に名を刻む事を夢見ていたと思う。ところが安倍総理の性格なのか、それとも周囲の入れ知恵なのか、それを「男らしく堂々」とやらないのである。

この記事は有料です。
「田中良紹のフーテン老人世直し録」のバックナンバーをお申し込みください。

「田中良紹のフーテン老人世直し録」のバックナンバー 2015年8月

税込550(記事6本)

※すでに購入済みの方はログインしてください。

購入についての注意事項を必ずお読みいただき、同意の上ご購入ください。欧州経済領域(EEA)およびイギリスから購入や閲覧ができませんのでご注意ください。
ジャーナリスト

1969年TBS入社。ドキュメンタリー・ディレクターや放送記者としてロッキード事件、田中角栄、日米摩擦などを取材。90年 米国の政治専門テレビC-SPANの配給権を取得。日本に米議会情報を紹介しながら国会の映像公開を提案。98年CS放送で「国会TV」を開局。07年退職し現在はブログ執筆と政治塾を主宰■「田中塾@兎」のお知らせ 日時:4月28日(日)16時から17時半。場所:東京都大田区上池台1丁目のスナック「兎」(03-3727-2806)池上線長原駅から徒歩5分。会費:1500円。お申し込みはmaruyamase@securo-japan.com。

田中良紹の最近の記事