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想定外の不振に苦しむ日本代表。ポスト森保。探す人もいなければ、新監督候補もいない?

杉山茂樹スポーツライター
(写真:ロイター/アフロ)

 日本がアジアカップのグループリーグで敗れたのは、初めて本大会に出場した1988年以来、36年ぶりの出来事だ。1-2でイラクに敗れた第2戦はまさしく事件に相当した。

 4-2で勝利した1戦目のベトナム戦、3-1で勝利した3戦目のインドネシア戦ともに相手の健闘を讃える必要はあるが、日本のデキは3戦連続して低調だった。重要なのはバランスで「アジアは甘くない」と言って、苦戦を外的要因に求めすぎるのはよくない。内に潜む要因により目を凝らしたい。

 病状は重い。選手のパフォーマンスというより原因は森保采配にある。監督自らそこに気付くことができなければ苦戦は続くと見る。次戦、決勝トーナメント1回戦の相手はバーレーンだが、日本はグループリーグ落ちした先述の36年前の大会を除けばすべてベスト8入りしている。

 本大会が24ヶ国で争われるのは前回大会から。それ以前は決勝トーナメントも準々決勝以降を争うものだった。レギュレーションは異なるとはいえ、今回8強入りを逃すとなるとドンマイでは済まされない、歴史的敗北になる。

 バーレーン戦。英国ブックメーカーのひとつであるウィリアムヒル社は、バーレーンの勝利に13倍、日本の勝利に1.15倍というオッズを付けている。事件が起きる可能性は数パーセントしかないと見ているが、それは言い換えれば、絶対に負けられない戦いを意味する。

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スポーツライター

スポーツライター、スタジアム評論家。静岡県出身。大学卒業後、取材活動をスタート。得意分野はサッカーで、FIFAW杯取材は、プレスパス所有者として2022年カタール大会で11回連続となる。五輪も夏冬併せ9度取材。モットーは「サッカーらしさ」の追求。著書に「ドーハ以後」(文藝春秋)、「4−2−3−1」「バルサ対マンU」(光文社)、「3−4−3」(集英社)、日本サッカー偏差値52(じっぴコンパクト新書)、「『負け』に向き合う勇気」(星海社新書)、「監督図鑑」(廣済堂出版)など。最新刊は、SOCCER GAME EVIDENCE 「36.4%のゴールはサイドから生まれる」(実業之日本社)

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