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大外で構えるサイドアタッカーが1人で頑張るサッカー。CLバイエルンに見る危うさ

杉山茂樹スポーツライター
(写真:ロイター/アフロ)

 決勝トーナメント1回戦が始まったチャンピオンズリーグ(CL)。マンチェスター・シティ、バイエルン、リバプール、パリ・サンジェルマン……英国のブックメーカー各社が、4強と予想する上記チームの中で、バイエルンだけが、初戦を勝利で飾ることができなかった。

 ザルツブルクに1-1。先制を許し、後半45分まで0-1のスコアで推移するドロー試合を演じた。なぜバイエルンは格下に大苦戦を強いられたのか。バイエルンがいつも絶対王者に君臨するブンデスリーガの1強体質が、理由としてまず挙げられる。

 ドルトムントが常時、追走するものの、国内では向かうところ敵なし。ブンデスリーガはバイエルン王国の時代が続いている。事実上の無風区だ。そうしたヒエラルキをベースにしたお約束が、CLには働いていない。

 一発勝負のトーナメントになると、ブンデスリーガとの勝手の違いは、より鮮明になる。バイエルンはここ10年、20年の間、無遠慮に向かってくる格下の挑戦に、間の悪さを露呈させ、たびたび屈してきた。

 ザルツブルク戦になぜバイエルンのユリアン・ナーゲルスマン監督が、3-4-2-1なる布陣で臨んだのか定かではない。ブンデスリーガでこそ最近の2試合で使用していたが、今季のCLでは初めての試みだった。両ウイングバック、キングズレイ・コマン(左)とセルジ・ニャブリ(右)が、より高い位置を取ることができた終盤は3-2-4-1にも見えたが、一歩誤れば5バックになる攻撃的とは言えない布陣だ。

 サイドアタッカーが両サイド各1枚でも、ザルツブルク相手なら後手を踏まず、十分対抗できると踏んだのだろう。

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スポーツライター

スポーツライター、スタジアム評論家。静岡県出身。大学卒業後、取材活動をスタート。得意分野はサッカーで、FIFAW杯取材は、プレスパス所有者として2022年カタール大会で11回連続となる。五輪も夏冬併せ9度取材。モットーは「サッカーらしさ」の追求。著書に「ドーハ以後」(文藝春秋)、「4−2−3−1」「バルサ対マンU」(光文社)、「3−4−3」(集英社)、日本サッカー偏差値52(じっぴコンパクト新書)、「『負け』に向き合う勇気」(星海社新書)、「監督図鑑」(廣済堂出版)など。最新刊は、SOCCER GAME EVIDENCE 「36.4%のゴールはサイドから生まれる」(実業之日本社)

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