三苫、坂元などいまが旬なウインガーの可能性。「欧州組>国内組」に潜む盲点とは? 

(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

 今月行われたカメルーン戦とコートジボワール戦に続き、日本代表は来月もオーストリアでメキシコと戦う。メンバーも、初の試みとなった前回に続き、欧州組だけで編成される。

 前回は、岡崎慎司(ウエスカ)、長友佑都(マルセイユ)が怪我と病気で間際になって辞退。大迫勇也(ブレーメン)もカメルーン戦1試合の出場に限定されたが、2試合を滞りなく消化することができた。日本代表の親善試合を欧州域内で、欧州組に限った編成で、今後も継続して行っていけそうな好感触を得ることになった。

 こうした試合が頻繁に行われれば、欧州組>国内組の図式は、いま以上に鮮明になる。欧州組のブランド色は強まる一方で、Jリーグでプレーする国内組のプライオリティはいっそう低下する。代表選手=欧州組は、分かりやすい構図として、これまで以上に浸透していくだろう。

 とはいえ、これはイメージの問題で、例外はいくらでもある。国内組の中にも欧州組を上回る選手は確実に存在する。優れた能力を持つ選手が、明日から即、欧州のクラブに移籍できるわけではない。タイムラグが存在する。移籍のシーズンは年2回。欧州組になるまで、少なくとも半年程度、時間を費やすことになる。

 また欧州組と一口に言っても、コンスタントに試合に出ている人もいれば、出ていない人もいる。強いクラブに所属している選手もいれば、弱いクラブに所属している選手もいる。プレーしている国のレベルにも強弱がある。日本人選手が数多くプレーしているベルギーリーグやブンデスリーガ2部のレベルが、Jリーグをどれほど上回るか。これはかなり微妙な問題だ。

 監督の見る目、選手を比較する公正な目がますます問われることになる。たとえば、いまJリーグで、2位以下に圧倒的な大差をつけ首位を行く川崎フロンターレの選手たちを、どう評価するか。欧州サッカーに落とし込めば、そのプレーのレベルはどの辺りに匹敵するか。Jリーグを独走する理由は、Jリーグのレベルが低すぎるからなのか。川崎のレベルが高いからなのか。代表監督は適切に推測できなければならない。

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たかがサッカーごときに、なぜ世界の人々は夢中になるのか。ある意味で余計なことに、一生懸命になれるのか。馬鹿になれるのか。たかがとされどのバランスを取りながら、スポーツとしてのサッカーの魅力に、忠実に迫っていくつもりです。世の中であまりいわれていないことを、出来るだけ原稿化していこうと思っています。刺激を求めたい方、現状に満足していない方にとりわけにお勧めです。

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スポーツライター、スタジアム評論家。静岡県出身。大学卒業後、取材活動をスタート。得意分野はサッカーで、FIFAW杯取材は、2018年ロシア大会で連続10回現地取材となる。五輪も夏冬併せ9度取材。モットーは「サッカーらしさ」の追求。著書に「ドーハ以後」(文藝春秋)、「4−2−3−1」「バルサ対マンU」(光文社)、「3−4−3」(集英社)、日本サッカー偏差値52(じっぴコンパクト新書)、「『負け』に向き合う勇気」(星海社新書)、「監督図鑑」(廣済堂出版)など。最新刊は、SOCCER GAME EVIDENCE 「36.4%のゴールはサイドから生まれる」(実業之日本社)

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