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東京五輪会場問題。ファーストが都民では恥ずかしい。思い出すべきは「お・も・て・な・し」。

杉山茂樹スポーツライター

プレイヤーズ・ファースト、アスリート・ファースト。新国立競技場建設の設計デザインで揺れていた頃、しきりに登場したのがこのフレーズだ。なにより選手の要望に立脚すべし。選手にとって理想的なスタジアムを建てるべきだと叫ばれていた。

だが、そう言い切ってしまっていいものだろうかと僕はいささか懐疑的な目で見ていた。競技会の主役は確かに選手。世界最高水準の選手が集う五輪の場合はとりわけだ。しかし、観衆なくして五輪は成立しない。好記録も観衆なしには期待できない。観衆もいわば参加者。五輪にとって必要不可欠な存在になる。

五輪のスタンドは国際色豊かだ。観衆は世界各国から訪れる。実際、IOC総会の最終プレゼンテーションで、滝川クリステル氏は「お・も・て・な・し」を決め台詞のように使い、開催をたぐり寄せた経緯がある。スタジアムこそ、一番のおもてなしの場所になる。観戦者ファーストは、スタジアム建設において、プレイヤーズ・ファーストと同じぐらい重要なコンセプトなのだ。

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スポーツライター

スポーツライター、スタジアム評論家。静岡県出身。大学卒業後、取材活動をスタート。得意分野はサッカーで、FIFAW杯取材は、プレスパス所有者として2022年カタール大会で11回連続となる。五輪も夏冬併せ9度取材。モットーは「サッカーらしさ」の追求。著書に「ドーハ以後」(文藝春秋)、「4−2−3−1」「バルサ対マンU」(光文社)、「3−4−3」(集英社)、日本サッカー偏差値52(じっぴコンパクト新書)、「『負け』に向き合う勇気」(星海社新書)、「監督図鑑」(廣済堂出版)など。最新刊は、SOCCER GAME EVIDENCE 「36.4%のゴールはサイドから生まれる」(実業之日本社)

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