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セレッソのフォルランと、ウルグアイ代表のフォルラン。

杉山茂樹スポーツライター

ディエゴ・フォルラン。Jリーグに久々大物外国人がやってきた。彼のセレッソ大阪入りはどんな効果をもたらすか。サッカーにそこそこ詳しい人なら誰でも知っている選手。セレッソ大阪以外のファンでも知っている。というわけで、フォルランがそれなりに活躍すれば、セレッソの試合には、より多くの「第3者」が観戦に訪れることになりそうだ。

人気があるのかないのか。Jはよく分からない。地上波で中継される試合はごくわずか。BSではNHKが時々。真剣に向き合おうとすれば、スカパーに入る必要があるが、加入者は少数。たまに放送される地上波でも、視聴率が5%に届くことはないという。だが各スタジアムは、それなりに盛り上がっている。地域密着型は思いのほか進行している。

ホームとアウェー。その昔、Jのスタンドには、そのいずれにも属さないファンがいた。僕もその1人になるが、その観戦動機の主要部分を占めていたのは、有名で質の高い外国人選手だった。

試合の当事者はホームとアウェーだ。しかし日本の場合、話題はこの2者間に限られたものになる。広がらないのだ。日本のローカルメディアは、海外に比べ全国に発信する力が著しく弱い。メディアが中央集権化している日本とそうではない外国。Jの問題はここにある。

日本代表には適した環境だ。Jの視聴率が5%にも満たないというのに、代表戦は30%も行ってしまう。日本のメディアの特異性も加わり、日本代表は必要以上に盛り上がる仕組みにある。

スペインと言えばクラシコ。レアル・マドリー対バルサが、象徴的な試合になるが、首都ではないバルセロナのメディアは、サッカーに関しては、大阪のメディアより100倍パワーがある。マドリッドと対等以上の関係にある。

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スポーツライター

スポーツライター、スタジアム評論家。静岡県出身。大学卒業後、取材活動をスタート。得意分野はサッカーで、FIFAW杯取材は、プレスパス所有者として2022年カタール大会で11回連続となる。五輪も夏冬併せ9度取材。モットーは「サッカーらしさ」の追求。著書に「ドーハ以後」(文藝春秋)、「4−2−3−1」「バルサ対マンU」(光文社)、「3−4−3」(集英社)、日本サッカー偏差値52(じっぴコンパクト新書)、「『負け』に向き合う勇気」(星海社新書)、「監督図鑑」(廣済堂出版)など。最新刊は、SOCCER GAME EVIDENCE 「36.4%のゴールはサイドから生まれる」(実業之日本社)

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