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7日(火)の関東地方は、大荒れのち11月歴代最高の暑さが続出か

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
予想最高気温(ウェザーマップ)

活発な寒冷前線が通過へ

予想天気図(ウェザーマップ)
予想天気図(ウェザーマップ)

連休明けは急速に発達した低気圧や寒冷前線の通過により、西日本から北日本にかけて、広い範囲で荒天が予想され、北日本を中心に風や雨が非常に強まり、大荒れとなるおそれがあります。(関連記事

関東地方でも、あす6日(月)は次第に南風が強まり、寒冷前線の通過するあさって7日(火)朝の通勤通学の時間帯に大荒れとなるおそれがあります。ただその後、今度は日中、晴れるとともに気温が上昇し、真夏日に迫るような11月としては歴代最高の暑さが続出する可能性があります。

関東地方は7日(火)朝の通勤通学の時間帯に大荒れのおそれ

雨や風の予想(ウェザーマップ)
雨や風の予想(ウェザーマップ)

上図はあさって7日(火)午前8時の関東周辺の雨や風の予想です。

ちょうど朝の通勤通学の時間帯に活発な寒冷前線が通過するため、雷を伴った激しい雨の降る所があるでしょう。しかも南部の沿岸部を中心に強い南風が吹き荒れ、台風を思わせるような大荒れとなるおそれがあります。

特に東京湾周辺では、最大瞬間風速が20メートルから30メートルに達するような非常に強い風を伴うおそれがあり、交通機関にも影響が生じる可能性があります。最新の気象情報に十分ご注意ください。

そして、寒冷前線が抜ける昼前からは晴れるとともに、11月とは思えないような真夏日に迫る暑さとなる所もあるでしょう。それは上空に際立った暖気が残る中、一気に晴れてくるからです。

際立った暖気残りで、日差しが復活へ

上空1500メートル付近の気温と平年差(ウェザーマップ)
上空1500メートル付近の気温と平年差(ウェザーマップ)

上図は上空1500メートル付近の気温の予想で、寒冷前線の南側は平年より高い暖気が流れ込んで、赤色の範囲が広がっています。特に関東地方に注目すると、15度以上の暖気が残っていますが、これは平年より約10度も高く、9月上旬並みの暖気で、晴れれば地上では30度以上の真夏日が出現してもおかしくないような暖気と言えます。

コンピュータの予想では真夏日も

コンピュータによる予想最高気温(ウェザーマップ)
コンピュータによる予想最高気温(ウェザーマップ)

上図は気象庁が発表しているMSMとGSMという二つのコンピュータによる計算結果で、関東地方では28度以上の所が多数計算されていて、GSMによる予想では、熊谷で30.3度の真夏日が計算されています。

関東の11月の歴代最高の暑さが続出か

予想最高気温(ウェザーマップ)
予想最高気温(ウェザーマップ)

ウェザーマップによるあさって7日(火)の予想最高気温は、佐野、熊谷、八王子で29度、前橋、伊勢崎、さいたまで28度、東京都心で27度などが予想されています。

これまで11月に関東地方で記録された過去最高の暑さは、今月2日(木)に伊勢崎で記録した27.9度となっていて、まだ28度以上の暑さは経験したことがありません。ちなみに東京都心の11月1位の暑さは1923年11月1日27.3度となっています。

コンピュータの計算通りならば、関東地方のあさって7日(火)は、大荒れのち11月としては歴代最高の暑さが続出することになるでしょう。ただ8日(水)には冷たい空気に入れ替わるため、20度程度に落ち着き、週末は冬将軍が到来して、晴れても20度には届かない晩秋らしい肌寒さとなりそうです。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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