連休明けは、まるで”春嵐”のような”晩秋の嵐”に警戒を
週明けは春嵐のような天気図に
11月に入ってからまるで季節が逆行するかのような季節外れの暑さが続いていますが、連休明けは、暑さに加えて、春の嵐を彷彿させるような晩秋の嵐に警戒が必要です。
上図はあす5日(日)午後9時の予想天気図です。低気圧が急速に発達しながら朝鮮半島北部付近へ進み、週明けにかけて、日本海北部から北海道の北部付近へ東進する見込みです。この低気圧の中心から南へのびる活発な寒冷前線が本州付近を通過するでしょう。
低気圧や前線に向かって、南から非常に湿った空気が流れ込むため、寒冷前線付近では活発な雨雲が発生し、雷を伴った激しい雨が降るおそれがあります。また全国的に南風が強まるでしょう。
低気圧は南からの暖気と北からの寒気が衝突して発達するのですが、今回の低気圧は北からの寒気というよりは南からの暖気によって発達する傾向が強いとみられますので、晩秋の嵐というよりは、まるで春嵐、あるいは初夏の嵐、メイストームとでも呼びたくなるような天気図の形となっています。
あさって6日(月)は、西日本や北海道で警戒
あさって6日(月)は、活発な寒冷前線が夜にかけて、西日本を東進するでしょう。上図のように寒冷前線に伴う雨雲は幅が比較的狭いものの、発達した雨雲を伴うため、雷を伴った激しい雨が降り、大雨となるおそれがあります。
また低気圧に近い北海道は、沿岸部を中心に非常に強い風が吹くおそれがあり、気象庁からは警報級の暴風が吹くおそれがある旨発表されています。関東でも次第に南風が強まるでしょう。
7日(火)は関東でも雨や風が強まるおそれ
寒冷前線に伴う活発な雨雲は、7日(火)にかけて、東日本や北日本を通過するでしょう。上図のように東海や関東では、明け方から朝にかけての通勤通学の時間帯に荒天がピークとなる予想で、強い南風を伴った横殴りの雨となるおそれがあります。
季節外れの危険な暖湿流
上図は、南からの暖湿流の予想を示したもので、気温が高いほど、また水蒸気の量が多いほど、数値が高くなります。
日本海の低気圧や寒冷前線に向かって、330K以上の暖湿流が西日本に突っ込んでいますが、これは9月の残暑の頃や春から梅雨時にかけて流れ込むような危険度の高い暖湿流と言えます。風がぶつかり合って収束したり、地形の影響で上昇流が強まったりした場合、1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降ってもおかしくないような高い数値です。
さらに大気の状態も不安定となりやすく、落雷や竜巻などの激しい突風、ひょうなどにも注意が必要となります。
日本海北部を東進する低気圧のコースや発達具合などにより、西日本から北日本にかけての広い範囲で大荒れとなるおそれもありますので、今後の気象情報に十分ご注意ください。