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ダブル台風(28号、29号)発生へ。

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
二つの熱帯低気圧の雲(ウェザーマップ)

2個の台風が発生へ

2つの熱帯低気圧(ウェザーマップ)
2つの熱帯低気圧(ウェザーマップ)

最新の熱帯低気圧や台風情報(気象庁発表)

日本のはるか南の海上に二つの熱帯低気圧が発生しています。

これらの内、西側にある熱帯低気圧はおとといの日曜日から24時間以内に台風へ変わるとの情報がずっと出されていますが、予想通りには発達せずに、きょう午前9時の段階でもまだ熱帯低気圧のままです。

そんな中、この熱帯低気圧の東側、より赤道近くに発生していた熱帯低気圧も今後24時間以内に台風へ変わる見込みとの情報が発表されました。

つまり、あす水曜日までに新たな2個の台風が発生するだろうとの予想となっているのです。

どちらか先に発生した方が28号、遅く発生した方が29号となりますが、どちらが先に発生するかはなんとも言えない状況です。

ちなみにもし同時刻に発生した場合は、先に熱帯低気圧として発生していた西側のフィリピン付近にある台風が28号ということになります。

11月の台風は?

今月になってから台風の発生がなかなかありませんでしたが、3日前の土曜日に台風27号が発生し(日曜日に消滅)、もし今後2個の台風が発生すれば今月3個目の台風発生ということとなります。

11月というと、季節はもう晩秋から初冬で、台風のイメージはあまりわかないと思いますが、実は11月でも毎年平均すれば2~3個の台風が発生しており、1991年と1964年には6個の台風が発生しています。

11月の台風は本州付近へ北上してくることは稀ですが、小笠原諸島や沖縄地方には2~3年に1個程度は接近してくるため、侮れません。

合同台風警報センター(JTWC)の予想では?

JTWCの台風予想
JTWCの台風予想

参考までに米軍の合同台風警報センターの予想では、東側の熱帯低気圧が台風になった後、海水温が29℃前後もある暖かな海域で急速に発達しながら北西進し、週末にはフィリピンの東海上から日本の南海上に北上する予想です。

日曜日の予想では最大瞬間風速が約65メートルとなっており、強いあるいは非常に強い台風クラスに発達する予想です。

すでに本州付近の南まで偏西風帯が南下しており、台風からみれば本州付近へ接近することは至難の業という感じですが、小笠原諸島や沖縄地方は、念のため、発生後の進路予想にご留意下さい。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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