Yahoo!ニュース

299万人が見詰めたNBA超大物ルーキー

林壮一ノンフィクションライター
(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今年、ドラフト1位でNBA入りした19歳のビクター・ウェンバンヤマが、先週水曜日にデビューを飾った。開幕戦でスターティングに抜擢されたウェンバンヤマは23分19秒コートに立ち、9本のシュートを放って6ゴール。3ポイントにいたっては5分の3で、15得点、5リバウンド、2アシスト、2スティール、1ブロックをマーク。

 第4Qにはシュート5本中、4本を成功させて9得点し、可能性を感じさせた。しかし、ウェンバンヤマが所属するサンアントニオ・スパーズは、119-126でダラス・マーベリックスに敗れた。

写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 ウェンバンヤマは、"KING"レブロン・ジェームス以来、最も注目を集めているルーキーである。NBAによれば、このゲームは299万人が視聴し、過去11年間で最も多く視聴された開幕戦であるそうだ。

 加えて、ウェンバンヤマの母国であるフランスにおけるNBAリーグパスの視聴率は、昨年のレギュラーシーズン平均と比べて220%増えた。更に、2億1400万回の動画再生数は、プレシーズンマッチ開始以来、NBAソーシャルメディア上で、全選手の中でトップだという。

2m6cmのジェレミー・ソーハンが小さく見える
2m6cmのジェレミー・ソーハンが小さく見える写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 ドラフト時から、かなり話題となっていたウェンバンヤマだが、身長228cmというのが魅力的だ。

https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/7ecbed518be6b23262314125878da6381ef3d6d1

 126-122で勝利した現地時間27日のヒューストン・ロケッツ戦での背番号1は、30分59秒プレー。21得点、12リバウンド、1アシストした。リバウンドの数はチームトップである。

 29日の第3戦、ロスアンジェルス・クリッパーズとのゲームでは83-123で敗れたが、26分の出場で11得点、5リバウンド、2アシストを記録した。

写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 第1・2戦はフォワードでの起用だったが、クリッパーズ戦ではセンターとしてコートに立った。全てスタメンである。まだまだキャリアは始まったばかりだが、どこまで大きくなるか大変楽しみな若者だ。

 今日はフィニックス・サンズとの対戦だ。ウェンバンヤマは何を見せるか。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

林壮一の最近の記事