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NBAオールスターで輝いたセルティックスの背番号0

林壮一ノンフィクションライター/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今年のNBAオールスターゲームは、チーム・ヤニスが184-175でチーム・レブロンを下した。キャプテンのヤニス・アデトクンボ以上に光り、勝利に貢献したのがボストン・セルティックスのフォワード、ジェイソン・テイタムだった。

 この日のテイタムは、オールスターゲームの記録を塗り替える55点を挙げた。

写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 35分15秒と両チームを通じて最も長い時間プレーしていたテイタムは、2017年にアンソニー・デイビスが記録した52得点を超えた。31本中22本のシュートを成功させ、18本中10本の3ポイントを決めた。リバウンドは10、アシストは6をマーク。

写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 前半、"KING"レブロン・ジェームズと競り合いながらチームハイの17得点を挙げたテイタムは、ハーフタイム以降、圧倒的な強さを見せる。3Qだけで27ゴールし、ファンの度肝を抜いた。第4Qではずっとコートに立ち続け、さらに11点を追加してデイビスの記録を抜いたのだ。

 第3Qにはセルティックスの盟友、ジェイレン・ブラウンとの1対1で激しくやり合いアリーナを湧かせた。ブラウンが先手を取ったが、テイタムは2度目の直接対決で3ポイントを決め、ブザーが鳴る直前にはチームメイトのショットを阻み、ディフェンス力の高さも見せた。

写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 オールスターでの大活躍をその後のシーズンに繋げた選手で記憶に新しいのは、2年前の同大会で19分12秒出場し、放った16本のシュートを全て決めて35得点したヤニス・アデトクンボだ。御存知のようにミルウォーキー・バックスのエース。今年はチームキャプテンに選ばれたアデトクンボは2年前のオールスターでMVPを獲得し、その勢いのままNBAファイナルでも4勝2敗でフィニックス・サンズを下してチャンピオンとなった。

https://news.yahoo.co.jp/byline/soichihayashisr/20210719-00248623

(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)
(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 2シーズン前、アデトクンボはファイナルのMVPにも選出されている。テイタム率いるセルティックスは、バックスを抑えて現在東地区首位。セルティックスの背番号0は、2年前を再現させるか。

ノンフィクションライター/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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