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12/3、日本ミニマム級タイトル王座決定戦に出場する谷口将隆

林壮一ノンフィクションライター
撮影:山口裕朗

 12/3、後楽園ホールにて日本ミニマム級タイトル王座決定戦が行われる。同級1位の谷口将隆と3位の佐宗緋月によって争われる。

 2018年11月13日に、WBOアジアパシフィックミニマム級タイトルを獲得した谷口は、同タイトルを即返上して翌年2月26日にWBO世界ミニマム級王者ビック・サルダールに挑戦。ワンサイドの判定負けを喫した。https://news.yahoo.co.jp/byline/soichihayashisr/20190228-00116390/

撮影:山口裕朗
撮影:山口裕朗

 その後、「1発を当てた後に連打する」ことを課題とし、再起した。昨年9月に日本タイトル挑戦者決定戦で勝利し、コロナ禍に見舞われなければ今年3月に日本王座とOPBF王座の2冠戦として、リト・ダンテとグローブを合わせることとなっていた。

https://news.yahoo.co.jp/byline/soichihayashisr/20190412-00121679/

 谷口は言う。

撮影:山口裕朗
撮影:山口裕朗

 自分にとっては、2019年9月21日以来のリングになります。ブランクの影響が懸念材料といえば、そうなりますね。でも70ラウンド近いスパーリングをこなし、いい感じで仕上がりました。

 佐宗の直近の試合(2020年8月9日)を目にしました。2ラウンドにダウンを奪われながらも粘って、引き分けに持ち込んだ姿が印象に残っています。正直、2ラウンドで終わっていてもおかしくないくらいのダメージでした。ハートも強く、粘り強い選手ですね。

 僕は1年3カ月ぶりのリングですが、こんなに試合間隔が開いたのは初めてなんでしょ。佐宗は8月に試合をしていますから、4カ月ぶりですよね。その点は向こうが有利かなと。警戒はしています。ただ、もちろん自分のボクシングをして勝ちますよ。

 前回の試合で、インファイトもアウトボクシングも可能だというところを見せられたと思うので、今回は、さらに引き出しを増やしたところを出したいですね。行けるときに行かないと、逆にピンチになってしまいますからね。

 まぁ、リングですべてを見せるだけです。もう一度、世界挑戦したいですからね。

撮影:山口裕朗
撮影:山口裕朗

 谷口は周囲から、人の良さ、優しさがどうしてもリングに出てしまう、と言われてきた。その不安要素を払拭するファイトを期待したい。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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