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NBAファイナル第2戦も危なげなく勝利。レイカーズが纏ったユニフォームの意味

林壮一ノンフィクションライター
ファイナルで2勝を挙げたレイカーズ(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 現地時間2日に行われたNBAファイナル第2戦も、レイカーズがヒートを124-114で下し、頂点に近付いた。

 チーム最長である40分出場のアンソニー・デイビスは、32得点14リバウンド1アシスト、続く39分プレーした"KING"レブロン・ジェームズは、33得点9リバウンド9アシストをマークした。

 レイカーズのメンバーが2人揃ってファイナルで30得点以上を挙げるのは、2002年の第3戦、ニュージャージー・ネッツとのゲーム以来である。この時は、シャキール・オニール(35得点)と故コービー・ブライアント(36得点)のペアが成し遂げた。

 レイカーズファンは2002年を想起させると共に、選手たちが第2戦で着用した<Black Mamba>モデルの黒と黄色のユニフォームに、胸を熱くさせた。

 これは、コービー・ブライアントが自らデザインしたモノである。現在、レイカーズは<Black Mamba>モデルを使用して4連勝を飾っている。

 今年の1月26日に夭折したコービー。https://news.yahoo.co.jp/byline/soichihayashisr/20200127-00160543/

 ライバルとして戦いながら親交を深めていたレブロンも、深い悲しみに暮れた。 https://news.yahoo.co.jp/byline/soichihayashisr/20200205-00161712/

 また、2018年12月25日に左足の付け根を負傷し、昨シーズンの後半を棒に振ったKINGは、今年こそという気持ちが強い。

https://news.yahoo.co.jp/byline/soichihayashisr/20190405-00121049/

 レブロンは語った。

 「ゲームだけでなく、レイカーズというチームに20年以上も貢献したコービーは特別であり、大きな存在だ。彼に敬意を払い、我々はコートに立っている。

 自分らはいつも、ーーーバネッサ夫人、コービーの娘ーーーブライアント家のことが胸にある。彼女たちは常にレイカーズと共にいる。我々も彼女たちと一緒に生きている。レイカーズは彼女たちを愛し、希望を感じている。今夜、そしてポストシーズンを通じてBlack Mambaを着ることで、ブライアントファミリーに誇りを感じて頂けたら」

 ファイナルでもKINGらしさを十二分に見せるレブロンは、コービーへの思いを込め、優勝を手繰り寄せそうだ。

 レイカーズはVまで、あと2勝。KINGの魂のプレーに酔いたい。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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