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ウクライナ軍、ロシア侵攻直後から2023年6月6日までに3200機のロシア軍のドローン破壊

佐藤仁学術研究員・著述家
(写真:ロイター/アフロ)

ウクライナ軍「ウクライナ国民の日常は破壊できません」

2022年2月にロシア軍がウクライナに侵攻。ロシア軍によるウクライナへの攻撃やウクライナ軍によるロシア軍侵攻阻止のために、攻撃用の軍事ドローンが多く活用されている。また民生用ドローンも監視・偵察のために両軍によって多く使用されている。ウクライナ軍では2022年2月24日にロシア軍に侵攻されてから殺害したロシア軍の兵士の数、破壊した戦車、戦闘機など兵器の数をほぼ毎日公表している。

ウクライナ軍によると2022年2月24日から2023年6月6日までに破壊したドローンは3200機を超えた。

2023年5月に入ってからロシア軍によるドローン攻撃が多いため、迎撃して破壊している数も多い。5月には1か月で600機を撃破し記録を更新した。6月になってからも多くのドローンによる攻撃、監視と偵察が行われており、6日で100機のドローンを撃破した。5月末のロシア軍のドローンによる大規模攻撃の時に比べると若干、破壊している数のペースは落ちている。

特にロシア軍はイラン製軍事ドローン「シャハド136」を多く使用してウクライナの軍事施設や民間インフラを早朝や深夜に攻撃している。そのような軍事ドローンを多い日には1日数十機迎撃して破壊している。ミサイルと軍事ドローンの組み合わせで攻撃されることが多いが、軍事ドローンはミサイルよりも多く使用されている。

2023年5月の1か月でロシア軍の381機のイラン製軍事ドローン「シャハド」、185発のミサイル攻撃が行われ多くの都市や病院などが破壊されたが、それでもウクライナ国民は負けていないで日常生活を続けているという動画をウクライナ軍は公式SNSで公開してアピールしていた。

実際にはもっと多くのドローンを破壊しているだろうが、カウントされて公式に公開されているドローンの数は3200機である。ドローンは戦車や大砲のように大型ではない。上空で破壊してもバラバラになってしまって残骸や破片が見つからずにカウントされないことも多い。

(ウクライナ軍提供)
(ウクライナ軍提供)

2022年10月1日から10月11日までの11日間で100機(累計1100機)

2022年10月12日から10月15日までの4日間で100機(累計1200機)

2022年10月16日から10月20日までの5日間で100機(累計1300機)

2022年10月21日から10月28日までの8日間で100機(累計1400機)

2022年10月29日から11月11日までの14日間で100機(累計1500機)

2022年11月12日から12月7日までの26日間で100機(累計1600機)

2022年12月8日から12月24日までの17日間で100機(累計1700機)

2022年12月25日から2023年1月2日までの9日間で100機(累計1800機)

2023年1月3日から1月25日までの23日間で100機(累計1900機)

2023年1月26日から2月12日までの18日間で100機(累計2000機)

2023年2月13日から3月10日までの26日間で100機(累計2100機)

2023年3月11日から3月23日までの13日間で100機(累計2200機)

2023年3月24日から4月9日までの17日間で100機(累計2300機)

2023年4月10日から4月23日までの14日間で100機(累計2400機)

2023年4月24日から5月3日までの10日間で100機(累計2500機)

2023年5月4日から5月8日までの5日間で100機(累計2600機)

2023年5月9日から5月15日までの7日間で100機(累計2700機)

2023年5月16日から5月20日までの5日間で100機(累計2800機)

2023年5月21日から5月25日までの5日間で100機(累計2900機)

2023年5月26日から5月29日までの4日間で100機(累計3000機)

2023年5月30日から5月31日までの2日間で100機(累計3100機)

2023年6月1日から6月6日までの6日間で100機(累計3200機)

▼2023年5月にはロシア軍によるドローンとミサイル攻撃が多く都市や病院などが破壊されたがウクライナ国民は負けてないことをアピールするウクライナ軍による動画

学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

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