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無人決済店舗が増えているワケ

坂口孝則コメンテーター。調達コンサル、サプライチェーン講師、講演家
乃木坂の無人店舗として有名なシャトレーゼにて

このところ、無人店舗が増えています。数年前からIT技術の進化で無人店舗が増えてはいました。しかし、このところ地方のブランドが都市圏で無人店舗を使って、新規店舗を展開する例が増えてきました。

無人店舗の事例を報じるケースがよくあります。

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無人店舗とは 利便性改善や人手不足で導入広がる

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店舗運営者などに聞くと、無人店舗のメリットやデメリットは次のとおりです。

【メリット】
・店員の目からは自由です。多くの場合、店員から話しかけられるのではないか、というおそれがリアル店舗からお客さんを離すケースがあります。無人はかなりのアドバンテージがあります。
・個人のライフサイクルを考えたときに、多様な時間で販売できるのは優位性があります。24時間の対応ができるのは、これまでコンビニだけでした。
・店舗運営側からすれば、人材不足が問題です。店舗で夜だけ無人などが可能であれば、さまざまな運営が可能でしょう。
・ネットでは現物が見られませんが、リアル店舗では現物を確認してもらえます。
・無人でも店舗ができれば、それまで収益を生まなかったスペースを有効活用できます。
・無人店舗によってリピーターが生じやすくなるはずです。たとえば少しの買い物でも多頻度の買い物は利便性があるはずです。
・何より出店側からすれば低コストの運営が可能です。

【デメリット】
・声掛けができません。なんだかんだいって、店員による「一押し」「プッシュ」が購買に導きます。それができないので、客単価は落ちます。
・サポートはもちろん、リアル店舗と比較すると質が下がります。
・棚の楽しさがなくなります。無人店舗と、実際のリアル店舗では棚割りが異なります。


ちなみに、これらを実現させたのはセンサー技術の向上、タグの廉価化、チップの普及などがあります。行動データを活用して、これまで購買されなかった商品をいかに買わせるか、糸口がつかめるかもしれません。キャッシュレスは人口に膾炙しています。これも無人店舗の拡充に寄与しているといえます。

コメンテーター。調達コンサル、サプライチェーン講師、講演家

テレビ・ラジオコメンテーター(レギュラーは日テレ「スッキリ!!」等)。大学卒業後、電機メーカー、自動車メーカーで調達・購買業務、原価企画に従事。その後、コンサルタントとしてサプライチェーン革新や小売業改革などに携わる。現在は未来調達研究所株式会社取締役。調達・購買業務コンサルタント、サプライチェーン学講師、講演家。製品原価・コスト分野の専門家。「ほんとうの調達・購買・資材理論」主宰。『調達・購買の教科書』(日刊工業新聞社)、『調達力・購買力の基礎を身につける本』(日刊工業新聞社)、『牛丼一杯の儲けは9円』(幻冬舎新書)、『モチベーションで仕事はできない』(ベスト新書)など著書27作

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