北朝鮮の核実験はカウントダウンに入ったのか!?

北朝鮮の核実験に備える米国の特殊偵察機「WC-135」

北朝鮮が核実験をした場合、放射性物質を探知する米国の特殊偵察機が昨日(20日)、沖縄から日本海に緊急出撃したことから北朝鮮の核実験が間近に迫っているとの憶測が飛び交っている。

(参考資料:北朝鮮の6度目の核実験の「Xデー」は?)

この日午前7時、沖縄の嘉手納基地から飛び立ったのは「WC-135」(コンスタント・フェニックス)1機で、米軍が所有する2機のうちの1機。午前中に飛び立ったのは、北朝鮮の1回目(2006年10月)の核実験が10時35分、2回目(2009年5月)が9時54分、3回目(2013年2月)が11時57分、4回目(2016年1月)が10時30分、そして5回目(2016年9月9日)が9時30分といずれも午前中に実施されていることと関係している。

米空軍所属の「WC-135」の主な任務は核実験後に大気中に含まれる極微量の放射性粒子を捕捉することにある。放射性粒子が検出されれば、その種類や濃度、比率によってどのような種類の核実験をやったのか判明できる。

「WC-135」は時速640km、最大高度は12kmで飛行し、乗務員と専門分析要員33人が機上しているが、今月7日に嘉手納基地に配備されている。

「WC-135」は北朝鮮の初の核実験(2006年)時は核実験後に日本海に急派され、自衛隊保有のT-4練習機と並行し、大気収集の任務にあたり、放射能物質の捕捉に成功していた。以後、2回目(2009年)から前回の5回目(2009年)まで核実験の兆候がある度に米国のネブラスカ州の基地から嘉手納基地に飛来し、放射能物質の捕捉に努めたが、いずれも失敗に終わっている。

「WC-135」が嘉手納基地から日本海に急派されたのは、北朝鮮の核実験の予兆があったからだと言われているが、一部では北朝鮮が中国に核実験を通告したことによるものとの説も出回っている。ちなみに北朝鮮は1回目の時は実験の29分前に、また2回目の時は15分前に中国に事前通告していたが、3回目以降は確認されてない。一説では、中国が反対していたこから通告しなかったとも言われている。

韓国では「WC-135」が緊急発進したことから直ぐにでも核実験があると一時緊張が走ったが、どうやら兆候があったから発進したのではなく、核実験が行われた場合に備え、本格的な任務を遂行するための飛行訓練であった可能性が大だ。

いずれにせよ、「WC-135」の日本海出撃は北朝鮮の6回目の核実験の可能性が高まっていることを暗示しており、その時期として4月25日の朝鮮人民軍創建85周年あたりが有力視されている。

偵察衛星が16日に撮影した最新の衛星画像で核実験場の施設内の3カ所でバレーボールの試合が行われていたことから「衛星画像でバレーの試合を観察させることで実験を保留する決定が下されたと伝えようとしているのかもしれない」と米ジョンズ・ホプキンス大高等国際問題研究大学院の米韓研究所では分析しているが、同時に欺瞞工作との分析もなされている。

北朝鮮は3回目の核実験(2013年2月)を強行した際、直前に北朝鮮の対南宣伝機関の祖国平和統一委員会のウェブサイト「我が民族同士」が「米国などは3回目の核実験と早合点し、実行すれば先制攻撃すると騒いでいる」とあたかもその気がない素振りを見せていたが、実際にはその3日後に核実験を強行していた。

国連安保理は昨日、北朝鮮の4月16日のミサイル発射を「強く非難する」報道声明を出したが、通常、北朝鮮外務省は安保理声明が出されたその日に即座に断固拒否する声明を出している。そして、しばらくして対抗措置を取ってきたのが今までの北朝鮮である。北朝鮮がこのまま何もしないで「良い子」でいられるとはとても思えない。

北朝鮮の核実験はやるかやらないかではなく、いつやるか、それも早いか、遅いかの時期の問題だけだ。

(参考資料:北朝鮮に対する米軍の先制攻撃はいつでも可能な状態

東京生まれ。明治学院大学英文科卒、新聞記者を経て、フリー。1982年 朝鮮半島問題専門誌「コリア・レポート」創刊。1986年 テレビ、ラジオで評論活動開始。98年 ラジオ短波「アジアニュース」パーソナリティー 。2003年 沖縄大学客員教授、海上保安庁政策アドバイザー(~15年3月)を歴任。外国人特派員協会会員、日本ペンクラブ会員。著書に「在日の涙 間違いだらけの日韓関係」(飛鳥新社)「世界が一目置く日本人、残念な日本人」(三笠書房)「大統領を殺す国 韓国」(角川)「金正恩の北朝鮮と日本」(小学館)「北朝鮮100の新常識」(マサダ)「韓国人と上手につきあう法」(ジャパンミックス)など20数冊

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