近年の梅雨入りは沖縄より奄美のほうが早い

奄美大島(ペイレスイメージズ/アフロ)

奄美で梅雨入り

 令和元年(2019年)最初の梅雨入りは鹿児島県の奄美地方で5月14日でした。

 奄美地方に停滞していた前線上を低気圧が発達しながら通過し、奄美大島の名瀬で14日の日雨量が74.5ミリを観測したためです(図1)。

図1 地上天気図(5月14日9時)
図1 地上天気図(5月14日9時)

 平年より3日遅い梅雨入りでしたが、沖縄地方はまだ梅雨入りしていませんので、沖縄地方より早い梅雨入りとなります。

 日本で平年の梅雨入りが一番早いのは沖縄地方で5月9日、次いで鹿児島県奄美地方で5月11日と、その差は2日しかありません。

 平均すれば沖縄地方は奄美地方より梅雨入りが早いということができますが、年によっては、奄美地方が沖縄地方より早く梅雨入りすることがあります。

 ただ、近年は少し違います。

20世紀と21世紀

 気象庁で平年という場合は、昭和56年(1981年)から平成22年(2010年)の30年間の平均値を指します。

 20世紀後半(1951年から2000年)の50年間の梅雨入りと、21世紀になってからの18年間の奄美地方と沖縄地方の梅雨入りを比べると、面白い傾向がみられます(図2)。

図2 沖縄での梅雨入り日と奄美での梅雨入り日の差(20世紀後半と21世紀)
図2 沖縄での梅雨入り日と奄美での梅雨入り日の差(20世紀後半と21世紀)

 つまり、21世紀は20世紀に比べ、「同じ日に梅雨入り」と「1~4日奄美のほうが早く梅雨入り」という年が増えており、「沖縄が5日以上奄美より早く梅雨入り」という年が減っているのです。

 この理由はよくわかりませんが、沖縄地方の梅雨が変わってきた可能性があります。

 令和元年(2019年)5月の沖縄県沖縄本島の那覇と、鹿児島県奄美大島の名瀬の天気を見ると、雨の日が続いており、どちらも、いつ梅雨に入ってもおかしくない天気となっていました(図3)。

図3 令和になってからの名瀬と那覇の雨の日(表中ーは雨がまったく降らなかった日を、0.0は雨が降ったものの0.5ミリには達しなかった日を意味します)
図3 令和になってからの名瀬と那覇の雨の日(表中ーは雨がまったく降らなかった日を、0.0は雨が降ったものの0.5ミリには達しなかった日を意味します)

 気象庁が発表しているのは、梅雨入りの想定日であって、実際にいつ梅雨入りしたかという確定日は、毎年9月の頭に発表となります。

 今年は、梅雨入りがはっきりわからない年ですので、確定日が変わる可能性もあります。

10日間予報

 ウェザーマップが発表した10日間予報によれば、梅雨入りした奄美地方だけでなく、沖縄地方も、曇りや雨の天気が続きます(図4)。

図4 東京と九州・沖縄の10日間予報
図4 東京と九州・沖縄の10日間予報

 沖縄地方も、奄美地方にそれほど遅れないで梅雨入りになるかもしれません。

 関東甲信地方の梅雨入りの平年は6月8日というように、沖縄・奄美地方が梅雨入りしてから、1か月たたないで、そのほかの地方も梅雨入りとなります。

図1の出典:気象庁ホームページ。

図2、図3の出典:気象庁資料より著者作成。

図4の出典:ウェザーマップ提供。