北海道で早くも夏日か 令和の花見から平成の花見へ変わる可能性
さくらの開花
東北南部までさくら開花前線が北上し、各地で平成最後の花見が行われました(写真)。
さくら開花前線は、北海道に向かって、さらに北上を続けます。
札幌のさくらの開花は、当初、令和元年(2019年)5月1日でした。
北国ほど、開花から満開までの期間が短くなり、札幌ではほぼ4日後の5月5日に満開と考えられていました。
このため、札幌など北海道の花見は、令和最初の花見になると思われていました。
しかし、4月に入ってから暖かい日が続いたため、さくらの開花が早まり、道央から道南にかけては、4月のうちに開花する予想に変わっています(図1)。
札幌の夏日
4月17日は、沿海州の低気圧に向かって南から暖かい空気が流入する見込みです(図2)。
このため、北日本は気温が上昇しますが、特に札幌では、日中の最高気温を観測すると思われる昼過ぎは、西南西から南西の風と、札幌の南西に位置する山の風下側になります。
このため、フェーン現象も加わって、札幌の最高気温の予報は24度と、沖縄県・那覇の23度の予報より高い予報となっています。
予報には誤差がありますので、もし、予報より1度高い25度となって夏日となれば、札幌で統計を開始した明治10年(1877年)以降で、最も早かった平成10年(1998年)の4月20日を抜いて最速の夏日となります。
そして、その後も周期的に寒気が南下しますが、寒気が南下したとしても、ほぼ平年並みまでしか気温は下がりません(図3)。
このため、さくらの開花はより進むと考えられます。
北海道のさくらの見頃
ウェザーマップのさくら予想では、札幌の開花が4月26日、満開は5月1日です。
また、函館の開花が4月27日、満開は5月1日で、さくらの見頃は図4の濃いピンクで示した期間となっています。
今後、北海道の気温が予想以上に高くなると、さらに見頃が早まって、「令和最初の花見」ではなく、「平成最後の花見」に変わるかもしれません。
令和であっても、平成であっても、札幌などの北国では、さくらの開花から満開までの期間が短く、寒さに耐えたさくらが、一斉に咲きますので、暖かい地方のさくらに比べて、満開感の強い花見となります。
ゴールデンウィークの北日本は、色々な花が一斉に開花します。
さくらだけでなく、いろいろな花がほぼ同時期に咲くというのが北国の春の特徴です。
写真の出典:4月6日著者撮影。
図1、図4の出典:ウェザーマップ提供。
図2の出典:気象庁ホームページ。
図3の出典:気象庁資料とウェザーマップ資料をもとに著者作成。