強い寒気南下と「春一番もどき」、そして再び寒気南下
強い寒気の南下と「春一番もどき」
日本列島に非常に強い寒気が南下し、西高東低の冬型の気圧配置が強まって、東日本から西日本の日本海側を中心に大雪となっています。
また、関東の南岸で発生し、横浜などで初雪を降らせた小さな低気圧は関東の東海上に去り、日本付近の天気は、日本海側で雨や雪、太平洋側で晴れと二分しています(タイトル画像参照)。
今冬は、強い寒気の南下は北日本中心で、西日本から東日本の広い範囲で南下してきたのは今冬初めてです。
大雪の目安とされるのが、上空5500メートルの気温が氷点下36度ですが、東日本の太平洋側から西日本北部まで南下してきました。
このため、東日本から西日本の日本海側を中心に大雪となったのですが、上空の寒気の範囲は、当初の予想より若干狭く、しかも早めに日本の東海上に抜けています(図1)。
このため、1月27日(日)の午前中は日本海側の地方では大雪に警戒が必要ですが、次第に西高東低の気圧配置が弱まります。
そして、週明けの1月28日(月)は、日本海北部で低気圧が発生し、この低気圧に向かって暖気が入ります(図2)。
日本海側の地方では、南から暖気が入ることから、降水現象は雪ではなく雨主体に変わり、日本海側を中心として強い風が吹く予想です(図3)。
「立春以降で、日本海北部で低気圧が発達し、強い南風で気温があがる」ことが春一番の定義ですので、あと一週間遅く、2月4日の立春以降で、強い風が吹けば「春一番」の可能性がありました(図4)。つまり、今回は「春一番もどき」です。
再び寒気南下
来週は「春一番もどき」の天気からスタートしますが、「春一番もどき」をもたらす低気圧は、足早に北海道を通過し、北海道の東海上で発達します。
このため、日本列島には再び強い寒気が南下し、西高東低の冬型の気圧配置となります。
ただ、この時の強い寒気の南下は、北日本と東日本への南下であり、西日本へは南下しません(図5)。
また、2月1日に南下する寒気も、上空約5500メートルで氷点下42度という非常に強い寒気が北海道に南下してきますが、西日本に南下してくるのは、氷点下30度の寒気です(図6)。
西日本や沖縄・奄美地方は、しばらくは強い寒気が南下しない見込みですので、平年より気温が高い2月となりそうです。
タイトル画像、図1、図3、図4、図5、図6の出典:ウェザーマップ提供。
図2の出典:気象庁ホームページ。