台風15号が小笠原諸島で停滞し、関東は朝より日中の気温が低い一日
一日の気温差が1度の東京?
8月30日発表の東京の予報では、31日の最低気温23度、最高気温24度ですが、一日の温度差が1度の予報ではありません。
時系列予報によれば、日付が変わったすぐあとの未明が一番気温が高く、日中は気温がどんどん下がって日付が変わる直前の夜遅くが一番気温が低いという予報ですので、一日の気温差は6度あります(図1)。
これは、明日の天気予報では、利便性のために最低気温は「朝の最低気温」、最高気温は「日中の最高気温」を予報しているからです。明後日以降の週間天気予報での最高気温、最低気温は一日の最低気温、一日の最高気温で定義が違います。
多くの日では、8月31日の大阪の予報のように、日の出前の明け方に一日の最低気温を観測し、昼過ぎにから一日の最高気温が観測されるので、明日の天気予報のように最高気温と最低気温を予報しても問題はありません(図2)。
しかし、8月31日の東京の予報のように、昼間、あるいは夕方以降に一日の最低気温がでることもあれば、夜間に一日の最高気温がでることがありますので、注意が必要です。
東京はどんどん気温が下がる一日
暖かい空気の塊である台風が接近すると暖かくなることが多いのですが、台風の進行方向の北西側では、寒気を引き下ろして寒くなることもあります。10月の台風では大雨と同時に、ところによっては大雪に警戒ということもあります。
小笠原近海の台風15号の強風域(風速が毎秒15メートル以上の範囲)が広く、大型の台風となっています。タイトル画像のように、台風の東側に活発な積乱雲の塊があり、この雲が台風より先に北上して大雨となることが心配ですが、当面は、台風15号は動きが遅くなっています。
そして、関東地方は、しばらく停滞前線の北側に入り、等圧線の間隔が狭くなる予報ですので、北から東の風が吹き、寒気を引き起こして寒くなるという状況が続きます(図3)。
このため、8月31日の東京の気温は時刻とともに下がり、東京の朝の最低気温24度、日中の最高気温23度、夜遅くの最低気温18度といってよいほど、普段とは違う気温変化をします。
一日の気温変化が通常とは違う日ですので、夜遅くに帰る予定の人は、薄手のカーデガンやスカーフを持つなど、ちょっとした寒さへの備えが必要です。
(8月31日9時に図3と本文の一部を最新のものに更新)