冬の日本海側の週間天気予報は信頼度が低い
府県ごと(北海道と東京都、鹿児島県、沖縄県は道県の細分ごと)の週間天気予報は、毎日、毎日11時ごろと17時ごろに気象庁から発表となります。
向こう一週間の、一日ごとの天気、最高・最低気温(1℃単位)、降水確率(10%単位)などが発表されますが、そこには予報の信頼度がついています(図1)。
週間天気予報の信頼度
週間天気予報の信頼度は、降水の有無の予報について「予報が適中しやすい」ことと「予報が変わりにくい」ことを表す情報で、予報の確度が高い順にA、B、Cとなります(表)。
気象庁HPの解説によると、
信頼度Aは、適中率が平均で明日予報並みの86%という、確度が高い予報です。降水の有無の予報が翌日に変わる可能性は2%と、ほとんどありません。
これに対し、信頼度Cは適中率が平均で56%という、確度がやや低い予報です。明日になれば予報が変わる可能性が21%と、やや高いことを意味します。
信頼度を加味すると、天気を味方にした計画を立てることができます。
例えば、5日目と6日目の予報が同じ「晴れ時々曇り」でも、5日目の信頼度がAで6日目の信頼度がCなら、晴れて欲しい行事や作業を行うときは、信頼度の高い5日目に予定を組むという使い方ができます。
全天候型天気予報
「全天候型」は、様々な気象条件下での使用に耐える製品などにつけられ、優れているという、良い意味で使われることが多いのですが、天気予報の全天候型は違います。
「晴れ時々曇り、ところによって雨か雪」という全ての天気が入っている天気予報を、全天候型天気予報というのですが、評判は良くありません。
冬の日本海側の地方では、全天候型の天気になってしまうことがよくあります。短い時間で天気がめまぐるしく変わるからですが、それを表現するとなると全天候型の天気予報となってしまい、「全部の天気を言えば当たる」など、予報官に対する批判(皮肉)がでてきます。
地域によって違う信頼度
1月4日夕方の天気予報をみると、山陰地方の松江では、明々後日以降の信頼度は全てCですが、大阪、高松、広島での信頼度は全てAです。
このように、信頼度は季節によって、地域によって大きく異なります。
冬の日本海側は、太平洋側に比べて信頼度が低いのが常です。というのは、太平洋側に比べて天気がめまぐるしく変化し、予報が難しいからです。
気象庁が発表した昨年1月の地方別の週間天気予報の精度検証では、太平洋側の関東甲信地方が79%、東海地方で84%に対し、日本海側の北陸地方で71%となっていますが、北陸地方を担当する予報官が未熟なわけではりません。それだけ、天気予報が難しいのです。