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井山裕太五冠にきいてみた。「30歳を過ぎて、衰えたと感じることはありますか」

内藤由起子囲碁観戦記者・囲碁ライター
井山裕太五冠。王座戦の就位式にて=2022年2月14日パレスホテル東京、筆者撮影

将棋の藤井聡太五冠が15歳を目前に「18歳から25歳が流動性知能のピークのようで大事な時期」と話したという。囲碁棋士は30歳過ぎると読みのスピードが落ちるなど感じる棋士が多いようだ。20歳で名人を獲ってから、囲碁界の頂点にたち続けている井山裕太五冠は32歳。年齢を重ねた現在のご自分の状況をどう見てるかきいてみた。

2016年、囲碁AIが登場して囲碁の打ち方が大きく転換した。そこから現在を、どんな状態で過ごしてきたかで大きな違いがある。

たとえば12歳の仲邑菫二段は、アマ有段者になった6歳のころからAIに触れているので、AIの考え方はすんなりと受け入れたことだろう。

発展途上にある状態でAIに出会えば無理なく採り入れられる。

しかしAI登場前に、ある程度完成されてしまっているとAIを理解するのに労力が必要だ。

趙治勲名誉名人は、「井山の碁は理解出来るが、(芝野)虎丸の碁はわからない」と話している。AI世代の芝野九段の碁は、昭和世代には理解しがたいというのだ。

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囲碁観戦記者・囲碁ライター

囲碁観戦記者・囲碁ライター。神奈川県平塚市出身。1966年生。お茶の水女子大学大学院修士課程修了。お茶の水女子大学囲碁部OG。会社員を経て現職。朝日新聞紙上で「囲碁名人戦」観戦記を担当。「週刊碁」「囲碁研究」等に随時、観戦記、取材記事、エッセイ等執筆。囲碁将棋チャンネル「本因坊家特集」「竜星戦ダイジェスト」等にレギュラー出演。著書に『井山裕太の碁 AI時代の新しい定石』(池田書店)『囲碁ライバル物語』(マイナビ出版)、『井山裕太の碁 強くなる考え方』(池田書店)、『それも一局 弟子たちが語る「木谷道場」のおしえ』(水曜社)等。囲碁ライター協会役員、東日本大学OBOG囲碁会役員。

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