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【韓国シリーズ】KTがリーグ参入7年目で初の王者に 監督は過去に西武でコーチ研修<韓国KBOリーグ>

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表
試合後に胴上げするKTナイン(写真:kt wiz/初報から差し替え)

KTウィズの3勝0敗で迎えた韓国シリーズ第4戦は、8-4でKTがトゥサンベアーズを下し、リーグ参入7年目で初のチャンピオンとなりました。

KTは2回までに5点を挙げて序盤に主導権を握り、先発のペ・ジェソン投手をはじめ、リリーフ陣がリードを守りました。打線では5番のジャレド・ホイング選手が2ランホームランを含む、4安打3打点の活躍を見せました。

今季のKTは76勝59敗9分け。サムスンライオンズと全く同じ成績の同率1位で公式戦を終え、全日程終了翌日にサムスンとの1位決定戦を行いました。韓国シリーズ進出をかけた一発勝負にKTは1-0で勝利。14日からの韓国シリーズでは、負けなしの4連勝でシリーズ制覇を果たしました。

(関連記事:全日程終了後の同率1位の決定戦でKTが勝利し初の1位/ロマック(元DeNA)引退

KTは通信事業者最大手・KTが親会社の球団。2014年にKBOリーグ10番目の球団として誕生し、初年度は2軍のみ活動した後、15年から1軍に参入しました。参入直後は3年連続最下位(10位)でしたが、20年に初のポストシーズン進出となる3位に。そして今年は初出場の韓国シリーズで栄冠を手にしました。

KTには元千葉ロッテのイ・デウン投手が在籍(韓国シリーズでの登板はなし)。コーチ陣では鈴木郁洋元オリックスコーチが今季から2軍バッテリーコーチを務めています。また7月まで元中日のソイロ・アルモンテ外野手がプレー。阪神のメル・ロハス・ジュニア外野手が、昨季まで4シーズン在籍していました。

⇒ KT ウィズ紹介(ストライク・ゾーン)

KTに敗れたトゥサンの公式戦成績は1位と5.5ゲーム差の4位。進んだポストシーズンではワイルドカード決定戦、準プレーオフ、プレーオフを勝ち上がって、7年連続の韓国シリーズ出場を決めましたが、4タテを喫して4位からの初の頂点到達とはなりませんでした。

◇11月18日(木)の結果

・韓国シリーズ 第4戦

 トゥサン 4 - 8 KT(コチョク)

 勝:ペ ジェソン

 敗:クァク ピン

⇒ 2021年 KBOリーグポストシーズン日程表(ストライク・ゾーン)

◆「優勝指揮官は西武でのコーチ研修経験あり」

チームを初優勝に導いたイ・ガンチョル監督は18年までトゥサンでヘッドコーチを務め、19年からKTの指揮を執り今季が3年目。現役時代は横手投げ投手として主にヘテ、KIAでプレー。リーグ歴代3位の通算152勝を記録しました。引退後の2006年には西武の秋季キャンプにコーチ研修で参加したことがあります。

イ・ガンチョル監督(写真:kt wiz)
イ・ガンチョル監督(写真:kt wiz)

<きょうのアン・グォンス(安田権守、トゥサン)>

韓国シリーズ第4戦での出場はありませんでした。

⇒ エリートだった「早稲田の腕立て王子」が遠回りして韓国でつかんだプロ野球選手の座

⇒ KBOリーグ順位表(ストライク・ゾーン)

※本項目は韓国KBOリーグ各球団から写真使用の許可を得ています。

韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FMコザ)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

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