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無観客でもチアと写真とZOOMで応援 新型コロナで延期のプロ野球が開幕<韓国KBOリーグ>

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表
マスク姿のSKの応援団長とチアリーダー(写真:SKワイバーンズ)

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、公式戦の開始が延期となっていたKBOリーグはこの日、38日遅れで開幕。韓国でも5月5日は「こどもの日」で休日ということで、全5試合がデーゲームで行われました。

(関連記事:韓国プロ野球、新型コロナで延期していた開幕を5月5日に決定 無観客で38日遅れのスタート

ソウルのチャムシル球場では同球場を本拠地として共同使用するLGツインズとトゥサンベアーズが対戦。毎年5月5日に恒例となっている同チームの顔合わせはLGが8-2で勝利しました。

LGの先発チャ・ウチャン投手がトゥサン打線を6回1失点に抑えると、打線では3番のキム・ヒョンス選手が2ランを含む2安打3打点の活躍を見せました。今季の優勝候補にも挙げられるLGが、ディフェンディングチャンピオンを下した一戦でした。

なおこの試合で、日本のアマ球界から今年トゥサン入りしたアン・グォンス外野手(安田権守=前カナフレックス)が9回裏に代走としてプロ初出場しています。

今季のKBOリーグは当初の予定通り、144試合を行う予定です。

◆「無観客は無音?それとも…」

新型コロナの感染拡大を防ぐため、観客を入れない「無観客」での開催となった開幕戦。今後もしばらくは観客なしで試合が行われます。

しかしこの日、ホームの4球団は内野席のステージ上でマスク姿の応援団長とチアリーダーが、スピーカーから流される選手別の応援歌などに合わせて、応援やダンスを繰り広げました。

ホームチームのうちサムスンのみ、社会的距離確保の強化期間がきょう5日で終わることを考慮し、応援チームの登場は「あす6日から」(サムスン広報)としています。

またKTは一塁側のステージに幅10メートル×高さ6メートルの、400インチのモニターを設置。ウェブ会議システムのZOOM(ズーム)に300人のファンが参加し、応援の模様をモニターとセンターのビジョンに映し出して試合を盛り上げました。

一塁側スタンドに設置されたLEDモニターと座席に設置のファンの写真(写真:kt wiz)
一塁側スタンドに設置されたLEDモニターと座席に設置のファンの写真(写真:kt wiz)

KTの広報担当者は「今後のホームゲームで無観客試合が続く間は毎回実施する」と話しました。親会社が通信事業者という強みを生かした企画ですね。

以下が全5試合の結果です。

◇5月5日(火・休)の結果

・LG 8- 2 トゥサン(チャムシル)

 勝:チャ ウチャン

 敗:アルカンタラ

・SK 0- 3 ハンファ(インチョン)

 勝:サーポルト

 敗:キンガム

・KT 2- 7 ロッテ(スウォン)

 勝:オ ヒョンテク

 敗:キム ジェユン

・サムスン 0- 4 NC(テグ)

 勝:ルチンスキ―

 敗:ペク チョンヒョン

・KIA 2- 11 キウム(クァンジュ)

 勝:ヤン ヒョン

 敗:ヤン ヒョンジョン

⇒ 2020年 韓国プロ野球公式戦日程表(ストライク・ゾーン)

※本項目は韓国KBOリーグ各球団から写真使用の許可を得ています。

韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FMコザ)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

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