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バルサがビッグマッチで勝つために必要なこと。有効な「ダウンスリー」と「セット」の考え方。

森田泰史スポーツライター
ドリブルするファティ(写真:ムツ・カワモリ/アフロ)

勝つために手段を選ばない、というオプションはない。

バルセロナが、苦しい状況に追い込まれている。リーガエスパニョーラでは、クラシコでレアル・マドリーに敗れて首位から陥落。チャンピオンズリーグにおいては、バイエルン・ミュンヘンやインテルといったビッグクラブに競り負け、グループ敗退の危機に瀕している。

ゴールを決めるレヴァンドフスキ
ゴールを決めるレヴァンドフスキ写真:ロイター/アフロ

そのような状況で迎えたリーガ第10節、バルセロナは本拠地カンプ・ノウでビジャレアルに3−0と快勝した。クラシコで敗れた後、勝利を取り戻した。

無論、これはポジティブな出来事である。ただ、まだ課題は残されている。ビッグマッチで勝つためにーー、バルサに必要なことを考察する。

■組み合わせとセット

ビジャレアル戦では、アンス・ファティ、ロベルト・レヴァンドフスキ、フェラン・トーレスの3トップが先発でピッチに立った。また、アンカーにはセルヒオ・ブスケッツではなくフレンキー・デ・ヨングが入った。

ビジャレアルは今季のリーガで、バルセロナ戦を迎えるまで3失点しか喫していなかった。ウナイ・エメリ監督の率いるチームは強固な守備を自慢とするチームだ。【4−4−2】の3ラインを敷き、全体をコンパクトにして、相手に自由と与えない。

まず、重要だったのはデ・ヨングの役割だ。アンカーのデ・ヨングが、ダウンスリーで2人のCBの間に落ちる。これにより、「アンカー+2CB」が可能になり、ビジャレアルの2トップに対して数的優位が保たれた。

デ・ヨングが最終ラインでボールを引き取る。「3vs2」の状況を生かして、ドリブルで間を割る。中盤侵入に成功すれば、次は中盤で数的優位ができる。

ビジャレアルが【4−4−1−1】といった布陣にチェンジして、アンカー潰しをしていたら、シチュエーションは変わっていただろう。だがそのような修正は施されず、2トップシステムが維持された。

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スポーツライター

執筆業、通訳、解説。東京生まれ。スペイン在住歴10年。2007年に21歳で単身で渡西して、バルセロナを拠点に現地のフットボールを堪能。2011年から執筆業を開始すると同時に活動場所をスペイン北部に移す。2018年に完全帰国。日本有数のラ・リーガ分析と解説に定評。過去・現在の投稿媒体/出演メディアは『DAZN』『U-NEXT』『WOWOW』『J SPORTS』『エルゴラッソ』『Goal.com』『ワールドサッカーキング』『サッカー批評』『フットボリスタ』『J-WAVE』『Foot! MARTES』等。2020年ラ・リーガのセミナー司会。

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