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王将戦二次予選進行中 8月26日に中村太地七段(31)-藤井聡太七段(17)戦

松本博文将棋ライター
歴代王将の色紙(記事中の写真撮影・画像作成:筆者)

 8月26日(月)、東京・将棋会館で第69期大阪王将杯王将戦二次予選・中村太地七段(31歳)-藤井聡太(17歳)戦がおこなわれます。両者は公式戦では初手合となります。

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 中村七段は前期、王将リーグに参加。今期は二次予選からのスタートで、1回戦はシードです。

 藤井七段は一次予選を勝ち上がっての二次予選参加です。

【前記事】王将戦二次予選1回戦、藤井聡太七段(16)が佐藤康光九段(49)に勝利

 https://news.yahoo.co.jp/byline/matsumotohirofumi/20190718-00134770/

 王座のタイトル獲得経験もあり、安定した実力を誇る中村七段。しかし今期はここまで4勝11敗と、やや不調なのが気がかりです。

 一方の藤井七段は18勝6敗(25日放映NHK杯は未算入)と、相変わらずのハイアベレージをマークしています。

 練習対局で両者が初めて対局したのは、藤井七段が奨励会三段で、まだ三段リーグを戦う前でした。結果は中村現七段の2連勝となっています。

 その後、両者は非公式戦「炎の七番勝負」で対戦。図はその最終盤です。

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 中村玉には、二十手近い長手数ながら、即詰みが生じています。図から▲4二と以下、藤井勝ち。藤井七段は自戦記で「三段時代の対戦で力の差を見せつけられた中村六段に勝てたことは大きな自信になった」と記しています。

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 今回の中村太地七段-藤井聡太七段戦の勝者は、次にリーグ入りをかけて、谷川浩司九段と対戦します。

 谷川九段は高見泰地七段戦の勝利で、通算1324勝。加藤一二三九段(引退)に並ぶ勝数記録を達成しています。

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 単独3位となる次の1勝にも注目が集まるところです。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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