「河井夫妻から県議や市議に配られたのは10～30万円であり、国会議員から地方議員に『モチ代』『氷代』といった名目で配られる金としては常識的な金額だった。しかし、検察は取調べの中で『これで買収されたと認めれば不起訴にする』という条件を提示した」

「裁判に向けた『リハーサル』も念入りに行われ、検察のシナリオどおりの答えを強制させられた。反抗すると検事は激怒し、脅し、取調べ室から帰してくれなかった」

「議員の立場からすると、起訴されて公民権停止になれば、次の選挙に出られなくなる。検察の条件を飲めば済むということで、不本意ながら同意した」

「だからこそ、証人として出廷した議員のほぼ全員が『違法な金と認識した』と証言した。『当選祝いとしてもらいました』など、裁判でリハーサルと違う真実の証言をするとどうなるのか、不安を抱えていた」