~裁判編(23)

勾留203日目(続)

主文を聞くときのポイント

 「それでは、被告人に対する判決を言い渡します」

 法廷内がシーンと静まり返り、全員が中川博之裁判長の次の声を待った。主文が「被告人は」で始まれば無罪、「被告人を」で始まれば有罪だ。「被告人を」に続いて具体的な刑期が示され、最後に「この裁判が確定した日から」というお決まりの一文がなければ、執行猶予ではなく実刑だ。

 「主文。被告人を懲役1年6月に処する。未決勾留日数中150日をその刑に算入する。主文は以上です」

 裁判長は、静かにそう述べた。第一報を送るためか、傍聴席の記者がダッと法廷から飛び出した。