ノート(83) 「書き換え」や「差し替え」という名目で行われてきた公文書の改ざん

(ペイレスイメージズ/アフロ)

~回顧編(8)

勾留28日目(続)

【日常茶飯事?!】

 職員の自殺や決裁文書の改ざん、証人喚問といった新たな展開を迎えている森友学園問題。

 背任罪に比べて立証が容易である上、証拠隠滅罪などの成立も考えられることから、特捜部の捜査態勢も強化されているという。

 ところで、この森友改ざん事件については、前代議士でワイドショー番組のコメンテーターを務める若狭勝氏が、次のような興味深いコメントを出している。

「多くの国民の皆さんは官僚っていうのは、公務員っていうのは、キレイだと思ってますけど、書き換えとか手を加えるっていうのは実際はあるんです。大きい小さいはともかくとして、これまでにもまだ明らかになっていない公務員のこうした改ざんとか書き換えっていうのは枚挙にいとまがないぐらいにあります

「何かを書き加えるという意味で変更するのは抵抗があるんですが、書いてあるものを削除するというのは、実際の公務員の日常のこと。上司にあげて、『これちょっとまずいから削除しておいて』っていうのは日常茶飯事です」

出典:日刊スポーツ

 若狭氏といえば、東京地検特捜部で主任検事や副部長を務めたこともあるヤメ検弁護士だ。

 政官界が絡む汚職などの捜査の過程で、霞が関や出先機関の官僚らが組織防衛や自己保身などのために公文書の改ざんに及んだケースを数多く目にしてきたことだろう。

 しかし、法務省や検察庁も官僚組織にほかならないし、検事や検察事務官も公務員だ。

 若狭氏はあえて言及していないが、その言い回しからすると、ことの大小はともかく、検察でも同様に公文書の改ざんや書き換えが頻繁に行われていたということになるのだろうか――

【供述調書も】

 検察における公文書の最たるものは、被疑者や関係者の供述を録取し、そのサインを得た供述調書だ。

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前田恒彦

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15年間の現職中、特捜部に所属すること9年。重要供述を引き出す「割り屋」として数々の著名事件で関係者の取調べを担当し、捜査を取りまとめる主任検事を務めた。のみならず、逆に自ら取調べを受け、訴追され、服役し、証人として証言するといった特異な経験もした。証拠改ざん事件による電撃逮捕から5年。当時連日記載していた日誌に基づき、捜査や刑事裁判、拘置所や刑務所の裏の裏を独自の視点でリアルに示す。

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1996年の検事任官後、約15年間の現職中、大阪・東京地検特捜部に合計約9年間在籍。ハンナン事件や福島県知事事件、朝鮮総聯ビル詐欺事件、防衛汚職事件、陸山会事件などで主要な被疑者の取調べを担当したほか、西村眞悟弁護士法違反事件、NOVA積立金横領事件、小室哲哉詐欺事件、厚労省虚偽証明書事件などで主任検事を務める。刑事司法に関する解説や主張を独自の視点で発信中。きき酒師、日本酒品質鑑定士でもある。

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